香港クロスボーダー鉄道貨物列車「中央鉄路援港班列」開通:35分で防疫物資を香港へ

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香港の未だ収まらない新型コロナ感染に加えて、越境トラック運転手によるコロナ陽性例も相次ぐ中、香港への支援物資を迅速に輸送するための越境鉄道支援列車「中央铁路援港班列」が3月2日に正式開通しました。

わずか35分で平湖南から香港側の羅湖まで防疫資材や生鮮食品などを輸送することができます。

香港クロスボーダー鉄道貨物列車(港跨境铁路货运列车)

2月24日以来、香港クロスボーダー鉄道貨物列車(港跨境铁路货运列车)のプロジェクトは、深センの税関や広州鉄道グループなど(深圳市轨道办、市港澳办、市口岸办、广铁集团、深圳海关、深圳边检、深国际、中外运公司)や、香港行政府、香港MTRと協力して発足しました。

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開始地点は「平湖南国家物流枢纽」から、香港側の「罗湖编组站」(Lo Wu Marshaling Yard)までをつなぐこの列車は、「中央援港 同心抗疫」鉄道支援列車とも呼ばれています。

35分で防疫資材や生鮮食品などを輸送

片道約35分のこの列車は、防疫資材や生鮮食品を主に運び、1日1本、1編成18個のコンテナで安定的に運行し、実需に応じて頻度と本数を増やしていく予定です。

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最初の列車には、新型コロナ検査キット110万6,560人分、防護服2万着などの防疫資材が積み込まれ、香港に到着したその日のうちに防疫の最前線に送られました。

越境貨物列車は12年ぶりの運行再開

今回の「中央铁路援港班列」正式開業は、10年以上休止していた香港向けの国境を越える鉄道貨物列車の正式な運転再開を意味します。

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1962年以降、香港・マカオへ生鮮・生活物資を供給するために毎日3本の急行列車が運行し、香港の繁栄と安定に大きく貢献することになった越境貨物列車ですが、時が経つにつれ深圳と香港の間の越境鉄道貨物ビジネスは徐々に減少。香港への生鮮食品の供給はすべて積み替え倉庫を結ぶ道路モードに切り替わり、2010年以降は貨物輸送の機能を停止していました。

しかし2022年になって、香港と深圳は新型コロナと戦うために、香港の医療、生活、材料の供給などの面で保護すべく鉄道貨物を再び開始。当プロジェクトが発足するとすぐに、深圳の税関部門は香港の越境物資鉄道列車に対する保護プログラムを策定しました。

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輸送の安全性を担保するために、広州鉄道グループと香港MTRは列車の技術的なドッキングを実施し、香港の疫病の深刻さと列車開通のタイトなスケジュールを考慮して貨物ヤード整理と検査を迅速に配置。24時間体制で現場設定を完了しました。

また、列車とその運転手や乗組員に対する申告、監督、検疫の最適方法を検討。香港への物資を積み込み、通関効率を確保。列車の入退場プロセスを整理し、平湖の鉄道操車場で運行前の現場リハーサルを何度も行ったのだそう。

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深圳税関は、引き続き越境鉄道貨物列車構内の建設を推進し、香港の医療・生活物資の供給や防疫業務の強い後ろ盾となるという意向を示しています。鉄道支援列車の開通後は、道路輸送と水路輸送の圧力が緩やかになり、香港への輸送能力が高まります。

関連リンク:


Source:

深圳卫视深视新闻:3月2日正式开通!铁路援港班列完成空车试运行

深圳交通:中央铁路援港班列正式开通!

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