
5月22-24日、深セン市福田区の展示会場にて深セングローバルAIエキスポが開催されました。
中国国内外から300社を超える出展企業が集まり、アメリカ、日本、ベルギー、アルゼンチンなど15カ国・地域から1,000点を超えるAIの最先端技術と製品が展示されました。約100件のAI新技術と新製品が発表され、66の国と地域から約6万人の来場者が詰めかけ、各ブースで商談も多数行われた模様です。
グローバルAIエキスポ、テーマは「智联万物・端启未来」(5/22-24)
2025年5月22日から24日に行われたグローバルAIエキスポの正式名称は「2025全球人工智能终端展暨第六届深圳国际人工智能展览会」と呼ばれ、深圳市工业和信息化局(深圳市工業情報化局)、深圳市人工智能产业办公室(深圳市人工知能産業事務局)の指導のもと、深圳市人工智能行业协会(深圳市人工知能産業協会)と深圳会展中心管理有限责任公司(深圳会展センター管理有限責任会社)共同主催という形態で深圳会展中心(福田)にて開幕しました。
今回の展示会は「智联万物・端启未来」をテーマに、華為、荣耀、中興通訊、創維、TCLなど端末分野の主要企業をはじめ、15カ国・地域から合計300社を超える企業が参加し、AIスマホ、AI PC、AIグラス、大型モデル一体機など1,000点を超えるAI端末製品と最先端技術が展示されました。会期中は、AI端末産業をテーマに20件を超える業界フォーラムと産学連携イベントが開催され、展示会初日で専門来場者2万人を超えました。

2つのAI大型ファンド設立発表
当エキスポにて、AI端末の成長機会を捉えるべく2つの大型ファンド設立が発表されました。
深圳市電子情報産業の規模は全国の6分の1を占めています。深圳市はAI端末産業の潮流を先取りするため、早期に「AI端末産業発展加速推進行動計画」などの政策を制定・実施してきましたが、今回は「深圳市人工知能端末産業投資基金」および「深圳市人工知能と具身ロボット産業基金」という2つのファンドが正式発表されました。
「深圳市人工知能端末産業投資基金」重点投資対象:
AIスマホ、コンピュータ、タブレット、大型モデル一体機、ウェアラブルデバイス、スマートイメージングデバイス、全宅スマート製品、産業用人工知能端末、その他の新型人工知能端末および関連するソフト・ハードウェア技術など「深圳市人工知能と具身ロボット産業基金」重点投資対象:
アルゴリズムモデル、AI+業界応用、ロボットの主要部品、具身ロボット本体など

「深圳AI眼鏡産業連盟」設立
AI技術の急速な発展に伴い、端末側でも展開可能なAIモデルの性能が著しく向上していることから、雷鳥創新、荣耀、立讯精密、博士眼镜、深圳市眼科医院など、上下流企業および機関が共同で発起した「深圳市AI眼鏡産業連盟」が設立されました。
この連盟は、AIグラスの技術開発、製造、市場展開など各段階の優秀企業や関連研究機関、大学などを集結させて業界の壁を打破し、優位な資源を統合することでAIグラス技術の革新と製品アップグレードを加速し、産業の規模化・規範化を推進します。また国際競争力を持つ深圳AIグラス産業クラスターを共同で構築し、「世界一のAIグラス都市」の実現に全力で取り組むことを目的としています。

各メーカーが新製品を初展示
開会式では、華為(HUAWEI)、中興通訊(ZTE)、康冠科技(KTC)、雷鳥創新(RayNeo)、視覚科技、華鲲信息、優必選(UBTECH)、莫界科技(Meta-Bounds)が最新製品の初展示初披露を行いました。
華為(HUAWEI)
華為/ファーウェイは、鸿蒙电脑HUAWEI MateBook Fold 非凡大师とHUAWEI MateBook Proを初公開しました。鸿蒙电脑HUAWEI MateBook Fold 非凡大师は、AI機能と基盤ハードウェア、オペレーティングシステム、第三者エコシステムの深い融合を初めて実現したとのこと。

中興通訊(ZTE)
中興通訊は、AI画像フラッグシップスマホnubia Z70S Ultraとスマートデバイス新基準となる自由屏W530DS-L27を展示しました。
康冠科技(KTC)
康冠科技のKTC随心屏A32Q7 MAXは、AI大モデルを深く融合させ、より自然で効率的なインタラクションを実現しています。
雷鳥創新(RayNeo)
世界最小の量産可能な全彩MicroLED光波導AR眼镜X3 Proは、5つの核心技術障壁を突破し、初めてAIエージェントアプリストアをリリース。
視覚科技
視覚科技の专业PTZ云台摄影机(プロフェッショナルPTZ雲台カメラ)は、AI追跡とスマート構図を一体化し、プロフェッショナルな映像制作に正確で便利なソリューションを提供。
華鲲情報
華鲲情報は教育業界向けAI大モデル一体機を提供。 「鲲鹏&昇腾国产算力+DeepSeek大模型+华鲲振宇元启AI开发赋能平台+天巡CubeX智擎平台+场景化应用」というアーキテクチャに基づき、教育のスマート化を実現するエコシステムを構築します。
優必選(UBTECH)
優必選の萌UUはAIGCスマート音声インタラクションとバイオミメティック表情駆動システムを搭載し、ユーザーに24時間感情サポートとデジタルライフ育成体験を提供。
莫界科技(Meta-Bounds)
莫界科技は世界最軽量の単色およびカラーAI+ARグラスを展示。莫界が独自開発した近眼表示システム、感知インタラクションシステム、量産エンジニアリングシステムを組み合わせて、ユーザーに全天候型の快適な装着感と全シーン対応のスマート体験を提供。

「華強北」ブースも
異彩を放ったのが「中国電子第一街」と呼ばれる華強北ブース。AIギター、AI翻訳機、ARグラス、ロボット犬、AI同伴ペット、教育ロボットなどが人気を集めました。


深圳广播电影电视集团と華為が提携、スマートメディア時代のコンテンツ向上へ
深圳广播电影电视集团(深圳放送映画テレビグループ)と華為技術は、本展示会で深化した包括的戦略協力協定を締結しました。今後、深圳广播电影电视集团は華為の人工知能分野における先進技術と強力な基盤を活かし、よりスマートでパーソナライズされたメディアサービスの提供に注力し、メディアコンテンツの生産効率と伝達効果を向上させることで、メディア業界全体をスマート化します。


会場におられた方々の感想(SNSからピックアップ)
展示会場におられた高須正和さんの感想をXからピックアップします。
業界トップによるハイレベルフォーラム
当エキスポでは、エッジサイドモデル、AIグラス、AI玩具、具身ロボットなど、注目テーマに焦点を当てて複数のハイレベルフォーラムが開催されました。AIグラス産業フォーラムでは視覚健康と産業変革が議論され、AI玩具フォーラムでは技術が子供向けシーンに与える影響が解説され、AI端末産業研讨会では華為、荣耀など企業が発展戦略を共有しました。
深圳市人工知能産業協会会長の肖京氏は、「今回の展示会は国際的なAI技術交流の最高峰プラットフォームを構築し、グローバル産業の高度化、知能化、グリーン化を推進する」と表明しました。また、深圳を拠点に、今後さらに中外産業の融合を深化させ、開放的で共有可能なAIエコシステムを構していくと述べました。

Source:
ShenzhenDaily:AI device expo showcases cutting-edge innovations 全球人工智能终端展开幕