【新型コロナウイルス肺炎】広東省の公衆衛生緊急レベルを「レベル2」→「レベル3」に緩和!

広東省は5月9日付けで新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)に関連して公衆衛生の緊急レベルを、レベル2からレベル3に緩和しました。

最低ランクのレベル4まであと一つとなりました。この変更により、マスク着用の有無など人々の生活にどんな影響があるでしょうか?

今回の変更は、2月24日にレベル1からレベル2に緩和して以来の変化となります(過去記事は以下のリンクから)

Source:

南方都市报:广东应急响应降为三级意味着什么?还要戴口罩吗?权威回应来了

GDToday: Guangdong to lower emergency level as of May 9th

深圳灯光秀:广东二级响应调为三级!口罩可以不戴了吗?调级意味着什么?

広東省の今後の取り組み

5月8日、広東省人民政府の情報局は記者会見を開き、今後の新型コロナウイルス肺炎の流行状況の予防と管理および学校に戻る生徒の状況に関連する取り決めを伝えました。

(以下内容を抜粋・要約してお伝えします)

省内の感染規模

広東省人民医院の主任医師「覃铁和」氏は、広東省は5月7日の24:00時点で合計1,589例の新型コロナウイルス肺炎の症例(うち194例は海外から)を報告し、1,575例は治癒して退院したと述べました。

広東省では、50歳以上の感染患者は598人で37.6%を占めており、他にも基礎疾患を抱えている患者は401人で全体の25.2%を占めています。そして244が重症症例となっています。広東省は症例が広範囲に分布していて重症症例の割合が高いことも特徴なのだそう。

正常化に向けて予防管理措置を講じる

广东省衛生健康委 主任「段宇飞」氏は、レベル3に調整された後も引き続き警戒を続ける必要があると述べています。各自治体は状況に応じて予防・管理措置を講じますが、人口が多く外国との接触も多い湾岸地域では、他地域よりも厳格な防止策と管理策を講じます。

「誰もが自分の健康に一番の責任を持つ」という意識を高め、通常の生活に予防管理を取り入れます。特に共同予防・管理および集団予防・管理が必要です。誰もが社会全体と積極的に関与する必要があります。

Photo via 深圳灯光秀

一人一人が今後も行なっていくべきこと:

1.健康的な習慣を維持

  • 正しく手を洗う
  • 唾を吐かない
  • 咳エチケットに注意を払う
  • 他人に影響を与えない
  • 適度に休養する
  • 栄養に注意を払う
  • 運動を強化
  • 頻繁に部屋の換気を行う

2.状況に応じてマスクを着用していく

  • (地下鉄やバスなど)公共交通機関利用時
  • 病院、エレベーター、閉所など人が密集している閉所
  • 医療スタッフ、群集と広範囲に接触する産業サービス担当者
  • 各エリアの温度測定担当者
  • その他の特定のグループ

3.ソーシャル・ディスタンシング

  • 人々の集中を減らす
  • 1メートル以上の社会的距離を維持する
  • 不必要な集まりを減らす
  • もし集まって食事をする必要があるなら各自が取り分けて食べること。その際は取り分け用の箸やスプーンを使用すること

4.自分の健康状態に細心の注意を払う

発熱や咳などの症状が出た場合はマスクを着用し、医療機関で受診をすること。

Photo via 南方都市报

「4つの早期」の対応

感染予防と制御の鍵は「早期」です。4つの早期(早期発見、早期報告、早期隔離、早期治療)に重点を置き、各クリニックや薬局など医療機関でのモニタリングを全面的に活用し、感染者を迅速に発見・治療します。

PCR検査は早期発見する上で重要です。検査を希望する人のニーズを十分に満たすため各所で検査体制を強化します。

感染対策は緊急状態から正常化に変わりつつあります。今後は包括的な予防と制御から人々の細かな予防と制御にシフトします。

正常化の状態を維持しつつ、緊急時の専門部隊を充実させ、緊急物資の備蓄を強化します。感染の流行が発生した時は迅速な対処を行い、流行地域をすばやく特定し、影響を最小限に抑えます。

日常の生活は徐々に正常に戻るようになります。 関連するガイドラインに従って感染予防・管理策を実施することを前提に、ショッピングモール、スーパーマーケット、ホテル、レストラン、およびその他の生活場所を完全開放します。公園、図書館、美術館、その他の屋内施設、様々な会議や展示会活動を段階的に開放します。また学生が学校に戻ることができるように取り計らいます。

Photo via GDToday

5月11日から学校再開:約1,500万人が学校へ

広東省教育庁副局長「王创」氏によると、学校に戻っている生徒の率は97%近くとのこと。5月11日から新学期プログラムが開始し、省内にある15,000の小学校と中学校、合計で約1,500万人の教師と生徒が学校に戻る予定です。学校キャンパスでは感染予防・管理対策が整っているそうです。

学校では以下のような調整が行われます。

1.授業期間の調整

広東省の初等中等学校は3月2日から一律で学校を開始しオンライン教育を実施していますが、2月17日の開始予定日から2週間遅れています。オンライン教育は2020年春学期の通常教育に不可欠な部分であり、オンライン教育の期間も通常の教育期間のカテゴリに含まれる、とのこと。

2.状況に応じたスケジュール調整

小・中学校のすべての学年の法定休日に合わせて授業が調整されるわけではありません。多くの学年の授業は週末に調整することはできません。各地域の学校は夏休みの期間を遅らせ、毎日の放課後の時間を増やすことができます。(放課後に追加で授業を行う、という意味かもしれません)

3.夏休み期間の調整

原則として今年の夏休みは8月1日までに開始します。

4.授業と休憩をバランスの良いものに

全国の学校は授業と休息をバランス良く取り、生徒が1日1時間運動するようにし、視覚ケアを強化し、生徒の過度の負担を軽減し、心身の健康を保護する必要があります。

外出時はマスク持参を

専門家は、地下鉄、病院、学校などの混雑したエリアを訪れるときはまだマスクを着用するべきであると述べています。発熱や咳などの呼吸器症状が現れた場合は、すぐに最寄りの発熱クリニックに行くよう勧められています。

以前のように外出時はマスク着用必須ではなくなりますが、様々な場所でマスクが必要となるため外出時はマスクをいつも持参した方が良さそうです。

現在も中国国外は感染が拡大中です。世界で報告された症例数は380万人を超え、死亡者数は26万人を超えていますので、どこにいても新型コロナウイルスと長期に渡って闘う必要があります。

皆様も健康管理に留意してお過ごしください。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事