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「Ideaspot 2018 BRAND PLUS 生活創造+」開催レポート(12/22-23)
日中の著名なデザイナーが集まる2018年最後のデザインイベント「Ideaspot 2018」が、12/22−23の2日にかけて深セン 高北十六创意园 で行われました。開催のお知らせはこちらから
開会の挨拶を行なったのは、深圳市设计之都推广办公室の主任 韩望喜 先生
1日目は、加藤匡毅さん、Hao Linさん、木住野 彰悟さんの3人が講演を行いました。

Masaki Kato 加藤匡毅

加藤匡毅さんは、「Brand × Design × LifeStyle」(ブランドは、自分とは何かを体現するもの、DesignとLifeStyleはその自分を掘り下げるのに必要なもの)をコンセプトに設計を行なっているそうです。今回は加藤さんの携わった代表作「% Arabica」「Dandelion Chocolate」を例に挙げて話をしてくださいました。
Arabica
「% Arabica」のデザインを施すに当たっては、コーヒー農園から一杯のコーヒーを抽出されるまでの過程を見ることができるように、設計を進めていったとのこと。
% Arabica Kyoto Higashiyama(画像クリックで拡大)
まず京都に第一号店をオープンしましたが、京都の景観に合わせ、店の床タイルは店頭の道路の石畳をトレースして一体感を出し、建物も京都の職人によって建てたそうです。街の景観に合わせて店舗内装を注意深くデザインするスタイルは、各店舗で独自の魅力的な雰囲気を醸し出しています。
Arabica Masaki Kato
今では中東のカタールも含め世界で30店舗を超えているそうです。近日中に深圳湾万像城で2店舗オープンします!
Dandelion Chocolate
サンフランシスコ発祥の「Dandelion Chocolate」は、少ロット生産の<Bean to Bar>チョコレートとして大人気ですが、初の海外出店の場を東京都台東区の蔵前に設定しました。設計をするに当たって、店舗の中にチョコレート工場を設置してしまうという大胆な発想を実現しました。また、加藤さんは以前の建築物に存在していた素材(=記憶)を用いて、その記憶を新しい体験に変えていく、というスタイルを取っています。例えば、今回のDandelion Chocolateの前に存在していた建物は工場だったようで、その工場に付けられていた電灯をほぼそのまま残し、柱の色(赤)を店舗内の色に採用して、以前の建物・記憶をリスペクトしているそうです。また、ひさしの高さを隣の家の屋根と同じ高さに設定することで、街の景観と調和するように工夫しているとのこと。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
「加藤さんは、店舗設計を行うときに「働く人」の側の立場になって、彼らが働きやすい環境を整えることに重点を置いているのだそうです。職場が働きやすい雰囲気であればその結果として訪れるお客さんにも良いものを提供していくことができます。
IDEASPOT
「働くこと→生きること」「生活をデザインする」、こういった概念は、加藤さんの2人の師匠「隈研吾設計事務所」の隈研吾さんと、「IDÉE」の黒崎輝男さんから影響を受けて加藤さんのスタイルが確立されていったのだそうです。

Hao Lin 郝琳

Hao Linさん
郝琳さんは、四川省彭州市に子供達のためのコミュニティセンターをデザインするにあたって様々な工夫を施したそうです。
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太陽光の取り込み角度を計算し、空気が循環するように屋根を曲線状にしたり、竹素材を用いて自然と一体化したデザインに仕上げました。
また、成都の太古里にあるショッピングゾーンでは、太古里の文化的・歴史的遺産を大切にしつつ、この歴史ある街並みと調和したエリアのデザインを行なっていったそうです。
Hao Lin
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また文化の融合・集約について、メディア(新旧メディア:マスメディアとソーシャルメディア)の融合、参加型の文化、そして知識・知恵の集積がキーワードとなる講演をされました。
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通訳のない中国語の講演だったため少ししかレポートできませんでしたが、非常にたくさんの情報量で、幾つもの事例を挙げて説明してくださいました。

Shogo Kishino 木住野 彰悟

木住野さんは、「デザインを必要としない人もいる」というテーマで、木住野さんが今まで携わった膨大なプロジェクトから例をあげて講演されました。
木住野 彰悟さん
小田急路線図を手がけた際は、「CUD」(Color Universal Design)を特に意識したとのこと。色弱の方など、色の見え方が一般の人と異なる人にもしっかり分かるようにグラデーションを用いて路線図をデザインしたそうです。
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結城紬(つむぎ)の老舗、「結城澤屋」は、蚕から一本一本糸を紡いで着物を作るという長い歴史と膨大な作業量が背景にありますが、ロゴデザインはシンプルなマークで表現することに決めたとのこと。
結城澤屋
ライフクリニック蓼科のデザインを手がけた際は、「景色に合うサイン」「浮遊する文字情報」というコンセプトで設計を進めたそうです。
ライフクリニック蓼科
サインを表示させるために盤面を用いると空間を邪魔してしまうため、空間に溶け込ませるデザインになっています。
ライフクリニック蓼科
NEWoManでは、通常はまず行なわない鏡を使った案内板を作成しました。鏡は空間に溶け込みますが、反射して見にくくなるといったデメリットがあるため、光・影・時間など様々な要素を計算して、実験しながら解決していったそうです。店舗情報は度々更新する必要があるため、その部分は貼り替え可能なシールタイプにしていますが、そのシールのエリアは一段奥まって目立たなくする工夫が施されているそう。
NEWoMan
キリンの自宅用ビールサーバー「HOME TAP」に関しては、パッケージデザインは売り場でライバル製品よりも目立たせるのが通常の手法ですが、今回はその反対で家具に溶け込むデザインを意識したそうです。
キリン HOME TAP
小田原城 天守閣のサインボードを手がけられたときは、昔から現存しているものは石垣しかないという点を考慮に入れ、石垣の形状を盤面のデザインにしたとのこと。
小田原城 天守閣
その他にも、サントリー「Line of life project」(愛鳥活動)・伊勢神宮のお土産屋・柏の葉スマートシティなどの事例を挙げてくださいました。
サントリー「Line of life project」
伊勢神宮御土産屋(画像クリックで拡大)
「デザイナーは景色も作る」そのことも考えながらデザインしていきたい、とおっしゃっていました。

1日目は、3名への質問コーナーの後に終了しました。
質問コーナー
深センのデザインに関する専門的な質問や、それぞれのデザイナーによる若い人に向けてのアドバイスなど語られました。
2日目は、青木昭夫さん、Derekさん、上西祐里さんの3人が講演を行いました。
画像クリックで拡大

Akio Aoki 青木昭夫

青木昭夫さんは、株式会社MIRU DESIGN代表(「診る」−「魅る」両方の意味が込められている)として、デザインイベント「DESIGNTIDE TOKYO」実行委員長として、また「DESIGNART TOKYO」の発起人として、数々のデザインイベントを成功させてきました。
青木昭夫さん
青木さんは、ブランディングは「覚悟」であり、その覚悟から生まれる独創性が表面化する、とおっしゃっていました。それを実行していく上で様々な方の協力が必要になります。ブランディングを作り、届ける上でイベントは大きな役割を果たしますが、青木さんはデザインイベントを開催するにあたって、以下の明確な目的を持たれています。それは…
1.「産業につなげること」 2.「新しい人をつなげること、そこから化学反応を起こすこと」 3.「若手を育てること」
どのようにしてこれらの目的を達成させることができるのか?たくさんの事例を用いて説明してくださいました(全部紹介したかったのですが、抜粋してご紹介します)

ISETAN LIVING ×more trees “鳩時計“コレクション

坂本龍一さんが主宰する森林保全団体「more trees」と伊勢丹が共同開発した鳩時計を、深澤直人さんや様々なデザイナー・アーティストがデザインして展示したイベントです。
鳩時計コレクション
“鳩時計“コレクション
意外にも日本では、森林が危機的状況になっています。それも木が少ないのではなく、スギやヒノキ、松などの針葉樹など戦後に植えられた木が増え過ぎているので、適度に伐採する必要があるとのこと。このイベントによって鳩時計の売上が上がり、その売上を森林保全に活用することができたそうです。

Tokyo Midtown DESIGN TOUCH – つみきのひろば

上記建築家 隈研吾さんと、つみきのアートイベントも行ないました。
つみきの広場
つみきのひろば
このイベントのおかげで積み木が売れ、その売上が上記の鳩時計イベントと同じように森林に還元することができたとのこと。デザインイベントは、セールスもバランスを取っていかなければいけないと感じているそうです。

Bottleware by Nendo for Coca-Cola

セールスを工夫したもう一つの例として挙げられたのが、コカ・コーラボトルを100%再生し、瓶の底をモチーフにしたユニークな食器コレクション。瓶のガラスを磨くとエメラルドグリーンになり、非常に綺麗な色に変化するのだそうです。それを波打ち際の様に空間表現したのが以下のインスタレーション。
BOTTLEWARE
Bottleware by Nendo for Coca-Cola
ここで工夫したのは、展示するだけでなく近くで売り場も設けて、作品に感動したお客さんが購入できるようにしたこと。また会場周辺にカフェを設置して、展示品を使った食器を実際に使って体験してもらったそうです。

KOMOREBI

北海道を代表する家具メーカー・カンディハウスにて行なわれたこのイベント。300人のスタッフが、レザーを葉っぱの形に切って完成させたのですが、300人全員が「このイベントは自分たちで作り上げたんだ」という自負が芽生え、インナーブランディングが成功した事例となったそうです。
KOMOREBI
KOMOREBI(クリックで拡大)

ASAHIKAWA DESIGN WEEK(旭川デザインウィーク)

当イベントは、B to B ではなく B to C を意識した手法を取ったとのこと。
ASAHIKAWA DESIGN WEEK(クリックで拡大)
例えばこれは、バルーンアーティストユニット DAISY BALOONの作品ですが、「雪は家具の元」(雪→水→養分となり、木に吸収される)というコンセプトで風船2万個を用いた参加型のインスタレーションを行いました。青木さん含め参加者によってアートを形作っていく、というスタイルです。他にもいくつかの素晴らしいアーティストの作品を紹介してくださいましたが、立地的には不利な旭川で1000人を動員したパーティーが実現しました(来場者は約2万人)
旭川デザインウィーク
旭川デザインウィーク パーティー会場
動員にあたってはソーシャルメディアを活用して、「旭川に行かないと!」という雰囲気を作ったそうです。また会場では人と人をつなぐ “おせっかいな人” を30人くらい用意することで、場を盛り上げることに成功したのだそう。

DESIGNART TOKYO

これには背景があります。以前に東京のデザインイベントで5歳の男の子が亡くなるという事件が起こり、翌年のイベントは中止。そして東京のデザインイベント自体が危機的状況に追い込まれてしまったそうです。なんとかしないといけない、という思いから青木さんと発起人5名で立ち上げたのが、このDESIGNART TOKYOでした。デザインとアートは、世界的に混ざり合ってきているため、「DESIGH+ART」の意味を込めてこの名前にしたとのこと。
KEITA SUZUKI x ICHIRO YAMAGUSHI(サカナクション)
東京は “スーパーミックスカルテャー” で、ファッション・建築・インテリアなどがミックスされているので、そういった感動を与えるものをキュレーションし、展示も境目が分からないくらいに混ぜて見せるようにしたそうです。「2021#Tokyo Scope」というこの作品は、現代アーティスト藤元明さんと、建築家永山祐子さんによるコラボ作品ですが、2020年のオリンピック後の東京をテーマにしたとのこと。そしてこれは深センで作られたのだそうです。深センの技術力に助けられた作品です。
2021#Tokyo Scope
100の会場が東京都内にあったのですが、スタンプラリーを企画して賞品を準備したところ回遊率をあげることができたそうです。またアート作品に値段を付けるようにしました。そうすることで世界中から「アートを買いに来る」という現象が起きたとのこと。
WA(HITOSHI MAKINO)他作品
家や車を買うのと同じように、アートやインテリアをローンで買う、というスタイルを定着させたいそうです。そうすることで、冒頭の目的の一つ「産業につなげる」ことが可能になるのですね。イベントを行なうにしてもやはり資金は必要ですが、マネタイズの面以外にもアートの未来のために青木さんは本当に様々な努力・工夫をされているということがよく分かる講演でした。

Derek Yu 余光照

有名雑誌の編集長、そしてModern Art Museum Shanghai(艺仓美术馆)のCEOでもある Derekさんは、「美術館3.0」というテーマで講演を行いました。
美術館3.0
当講演は通訳なしの中国語のため断片的にしかレポートできませんが、美術館館長として今まで様々な工夫を施してこられたそうです。
Modern Art Museum Shanghaiの変遷(画像クリックで拡大)
2017年から2018年にかけて、PAUL SMITH展を開催しました。
PAUL SMITH展
ただ展示するのではなく、来場者にリアルに存在を伝えるためのイベント・仕掛けを施したのだそうです。
PAUL SMITH展
来場者参加型の、土木をテーマにした「土木展」も開催されました。
土木展
Modern Art Museum Shanghai(艺仓美术馆) “美術館3.0” が完成されるまでのムービーも流されました
美術館3.0 PV
Derekさんの講演はビデオ上映が多く、非常に分かりやすいものでしたが見入ってしまいキャプチャし忘れたためあまりご紹介できませんでした(もっとキャプチャしておけばよかった…)

Uenishi Yuri 上西祐里

上西祐里さんは、日本最大の広告代理店 電通のクリエイター・アートディレクターとして活躍し、国内外で様々な賞を受賞されているため、デザイン界の新星として大きな期待を抱かれています。電通というとCMのイメージが強いですが、実はイベント・本など様々な領域にまたがっているのだそうです。
上西祐里さん
上西さんは今回、今まで携わった代表的な仕事の幾つかを例にとって、どのような視点で行なっているのかを教えてくださいました。
上西祐里さんの携わった仕事

世界卓球 2015

まず紹介してくださったのは、世界卓球 2015 のポスター。卓球は世界一速いスポーツと言われていて、一般の人はなかなか球を追うことができません。しかし鍛錬を重ねた選手は球を追うことができる。その速さを切り取った一瞬を表現したい、という思いで以下のポスターを作成したそうです。
世界卓球 2015
このポスターはCGではなく写真だそうです。卓球台は大きなペイント版で、球はテグスで上から釣り、印画紙で影を作り、影にはグラデーションを付けたとのこと。単純に見えるポスターでも、たくさんの工夫が施されているのですね。

NEWoMan オープンキャンペーン

続いて紹介されたのが、NEWoManオープンキャンペーンのPV・ポスター制作NEWoManは新宿駅に直結している、3−40代の働く女性・自立した女性に向けた商業施設ですが、最近の傾向は、消費社会 → サスティナブル(持続可能)な社会 へと変化していて、良いものを長く使うロングスパンな時代なのだそうです。
NEWoMan(クリックで拡大)
それで、“一瞬ではなく、一生輝く” (Shine on, forever)というコンセプトのPVを作成しました。商業施設のPVだけど、服(商品)を一切出さず、女性の内面を輝かせるという斬新なPVでした。

LAFORET GRAND BAZAAR

表参道にある超有名なショッピングセンター「ラフォーレ原宿」のGRAND BAZAAR告知PV。
LAFORET GRAND BAZAAR
原宿は、色々な人が集まりファッション的にダイバーシティな街ですが、そこで共通するのは 服が好き、ファッションが好きだということ。他人に理解されなくてもいいということを発信するために “EVERYBODY LAFORET” というキャッチコピーを作ったのだそうです。

LUMINE JAKARTA

最近の仕事として、2018年12月にインドネシアのジャカルタにルミネがオープンしたそうなのですが、その時のプロモーションも手がけられました。
LUMINE JAKARTA
PVをジャカルタの多くの方々に観てもらうために、縦長のスマートフォンサイズで動画を撮影し、東京の今を伝えるように工夫したとのこと。
LUMINE JAKARTA
東京の際立った部分ではなく、裏通りなど普段の東京の街並みをiPhoneで撮影していったそうです。高解像度の機材で撮影した動画よりもiPhoneのほうが人々はリアルに感じてくれるので、この方法を採用したとのこと。

LAFORET PRIVATE PARTY

黒をテーマに開催された当パーティーの装飾物・配布物(新聞)も作成したことがあるそうですが
LAFORET PRIVATE PARTY
黒を”暗闇”ととらえて、サーモグラフィー・顕微鏡など様々な方法で撮影したそうです。

LUMINE

2018年の秋→冬立ち上がり時に行われたルミネのプロモーションでは、”Fall in Red” というキャッチコピーで進められました。
写真では分かりませんが、これも動くポスターです
近年は紙がなくなり、どんどん電子化してきています。そこでデジタルサイネージの企画や、動くポスターといった、時代に合わせたプロモーションを考えているそうです。

フェンシング 太田雄貴杯

フェンシングを視覚言語化する、という新しい試みが行われています。
フェンシング 太田雄貴杯
剣先の動きをモーションキャプチャーして取り込み、記号に変えてポスターやメダルを作成する、という斬新な取り組みです。
剣先の動きを記号に変える(画像クリックで拡大)
このように、テクノロジーを駆使した取り組みをたくさん行なっています。

NTTドコモ FUTURE EXPERIMENT

これは世の中が5Gに移行した時にどうなるのか、実証・実験していくイベントですが、「距離をなくせ」というキャッチコピーのもと、Perfumeとコラボレーションし、メンバーの3人にそれぞれ別々の国(東京・ロンドン・ニューヨーク)でパフォーマンスをしてもらいます。
NTT DoCoMo FUTURE EXPERIMENT
今の回線速度だと遅延が出てしまいますが、5Gになるとその遅延がなくなり、リアルタイムでレンダリングできるため、データからビジュアライズ可能にもなります。
NTT DoCoMo FUTURE EXPERIMENT
個人的に興味深かったのが、テクノロジーを表現するときはデジタル感をなるべく入れないようにしているそうです。テクノロジーは、人間の拡張を目的としているので、上西さんはフィルムカメラで撮影するなどしてアナログ感を出そうと務めているのだそう。上記のPerfumeのイベントは、2018/12/31 23:45から配信されるそうです。

CeBIT

世界最大級のITエキスポ「CeBIT」のイベント告知物作成にも携わったそうです。
CeBIT
IoTがテーマのこのイベント、日本には「ドラえもん」というキャラクターがいますが、機械ともっと仲良くなれるというこのイメージを活用し、機械によって職が奪われるという不安よりも、なくてはならないパートナーになるということを念頭に置いて作成されたそうです。
他にも、「HAKUTO」という日本の民間月面探査チームの新聞広告では、横から照らす強い光を用いて月面を表現したり…
HAKUTO
ISSEI MIYAKE PLEATS PLEASE Collection では、架空の国旗を作ったり(!)…
ISSEI MIYAKE PLEATS PLEASE Collection
日本の音楽バンド RADWIMPS 「Shape Of Miracle」のCDジャケット・PV作成時には、楊貴妃の悲恋をテーマとした楽曲とのことだったので、綺麗な花が汚れてしまうというイメージで作り上げたのだそう。
RADWIMPS 「Shape Of Miracle」
以下はカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルで、ブライアン・イーノ氏のからオファーを受けてソロアルバム「The Ship」のMVを作成した時の作品です。
BRIAN ENO “THE SHIP”
“AIが見間違いをする” というPVを作成したとのこと。他にもたくさんの事例をあげてくださいましたが、共通して言えるのは、上西さんは一つ一つの作品を作り上げるのにクライアントとコンセプトを話し合い、背景をしっかり考えた上で作成されています。特にテクノロジーが絡むときはとにかく勉強するそうです。また、予算の少ない仕事であっても作り方次第では様々な工夫ができるとのこと。クリエイターは終わりのない仕事で、満足しないしぶとさが大事だとおっしゃっていました。
上西さんは自分をフラットにするために毎年1ヶ月の旅行を行なっているとのこと。最近は秘境に行くことが多いそうで、そのような旅行をすることによって自分の今まで見たことがないもの・リアルな経験が仕事に生きてくるのだそうです。
最後は、前日と同様に質問コーナーが設けられました。
質問コーナー
上西さんは若い女性たちからたくさんの質問を受けていました。深センでデザイナーを目指す女性にとっても上西さんの話は良い刺激になったようです。また、今後やってみたいイベントのアイデアなど色々な話が飛び交いました。
デザイナー・スタッフの方々と
講演者の皆さま、主催してくださったC&S Brandスタッフの方々、ありがとうございました!
航空券情報(深セン)
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航空券情報(香港)
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