深センの北側に位置し、東莞市と隣接する光明区は現在「光明科学城」という世界クラスの科学都市建設プロジェクトを進行中です。
今まではあまり目立つことがなかった光明区。東京でいう奥多摩みたいな立ち位置でしたが、中山大学深圳キャンパスを誘致したり、地下鉄6号線の開通も相まって近年急速に存在感を増しています。
目次
「光明科学城」計画概要
光明科学城は、光明区の中心部分に位置します。
今後数年で様々な交通インフラが整う予定のため、深圳空港・深圳湾口岸・皇崗口岸などへのアクセスが劇的に改善します。
光明科学城の建設は、3つのステップに分けられます。
- 2025年までに、世界クラスの科学都市のコア機能を形成
世界クラスの大学と一流の科学研究機関の建設を加速し、国際競争力のある革新的な企業グループが成長する。 - 2035年までに、国立科学センターの中核が完成
主要な科学技術インフラクラスターが形成され、将来の開発をリードする新興産業クラスターのグループが育成される。 - 2050年、グローバルな影響力を持つ科学センターが完成
多数の基礎研究と結果を生み出し、国際的な科学技術産業革命の新たな源泉となり、中国の世界的な科学技術力を築く。
これにより多くの新興産業が構築され、深セン内の雇用機会は大幅に増え、産業の発展にも大きな影響を与えるのだそう。
計画面積は光明区総面積の60%以上!
光明区の計画面積は99平方キロメートル。実に光明区総面積の60%以上を占めています。
「一心两区」
この科学都市産業の開発エリアは「一心两区」と呼ばれます。
下の図にも書かれているように「光明中心区」を軸として、周りに「装置集聚区」「产业转化区」が配置されます。
光明中心区の計画面積は10.8平方キロメートルで、商業、文化、レクリエーション、レジャー施設を統合した深セン北部の新しい都市センターとして位置付けられています。
大学の研究プラットフォームも複数建設
中山大学深圳キャンパス、中国科学院深圳理工大学研究型大学,深圳湾実験室などの研究プラットフォームが建設予定。教育にも力を入れています。
深センには様々な都市から才能ある人材が集まっており、政府は現在、深センのあらゆる種類の才能に対する財政的支援を行っています。
この光明科学城設立により、人材育成・人材紹介にも力が入り、雇用機会の創出が行われます。
世界クラスのエコシティに
また、生態系の保護を行い、緑道や雨水システムなどの水設備を都市計画システムに統合し、光明科学城を世界クラスのエコシティにするのだそう。
光明城駅:交通ハブとして発展
光明城駅ではハブコンプレックスの建設を加速しています。
都市鉄道「深莞增城际」線、地下鉄6号線支線、地下鉄13号線北延線、そして地下鉄18号線、26号線、29号線をつなげるという壮大な計画!朝と夕方のラッシュアワー時には香港/福田方面の列車数を増やしていくとのこと。
以下の画像の黄色線は、東莞市につながる地下鉄6号線(支線)です。光明区の北東に位置します。
鉄道のみならず、基幹道路・高速道路ネットワークの計画も進んでいます。道路・交通などのインフラ整備が進めば地域の発展、ひいては大湾区の発展につながります。
医療体制も拡充
中山大学附属第七医院(深圳)二期と、深圳市中医院光明院区の建設を加速し、地域の医療体制を構築します。
光明科学城の建設により複数の学校や病院の設立が進み、住民により一層の利便性が提供されます。
5年後には見違えるほどに変化
光明区は緑豊かなエリアですが、今までは地理的にもあまり目立つ存在ではありませんでした。
しかし今後5年のうちに鉄道インフラや大学・モールなど次々と整備されてゆき、大湾区をリードする科学都市に変貌を遂げるものと思われます。
深センの要注目エリアがまた一つ増えました。将来が楽しみです!
Source:
深圳本地宝:重磅!深圳将建设世界级科学城!这个区的人要笑了!