深セン市デザイン推進協会主催により定期的に開催されている「深セン国際デザインアワード」(深圳环球设计大奖/Shenzhen Global Design Award)。
2020年は特別版として「抗コロナウイルス製品アワード」が開催されます。賞金は最高50万元!各分野で広く募集しているのに加え、コンセプトモデルもOKなのでスタートアップの方々もチャンスです!
目次
深セン国際デザインアワードとは
2017年から始まった深セン国際デザインアワードは、深セン市政府が後援し深セン市デザイン推進協会の主催のもとで行われるデザインコンペティション。
深セン国際デザインアワード(SHENZHEN GLOBAL DESIGN AWARD)公式サイト
ユネスコ(UNESCO Creative Cities Network)によってデザイン都市に指定されている深センは、現在大規模な投資でデザイン産業を後押ししています。
同賞は以下の5つのデザイン分野に分かれています。
- 産業(Industrial & Product)
- コミュニケーション(Communication)
- 建築(Architecture)
- インテリア(Interior)
- ファッション(Fashion)
受賞者には最高50万元が授与されるほかメディアからも報道され、翌年の深圳デザインウィークに招待されるなどプロモーションの機会が開かれます。
注目できるのは、外国人もエントリーできるということ!外国のデザイナーやデザイン機関が巨大な中国市場に参入するための効果的な窓口となっているのです。
2020年は「特別版」抗コロナウイルス製品アワード
2017年、2019年と過去2回開催されているこのデザインアワード。2020年は新型コロナウイルスの影響により審査は翌年に延期されましたが、代わりに特別版が開催されます。
特別版は「抗コロナウイルス製品アワード」(全球抗疫产品设计奖/Anti-Coronavirus Product Design Award)と呼ばれ、新型コロナウイルスと戦いパンデミックを収束させるうえで有効なデザイン製品を表彰するものです。
私たちの生活と社会に計り知れない損失をもたらしている新型コロナウイルスのパンデミック対策は世界の共通課題であり、今回の特別版はこれまで持続可能なデザイン(Design for Sustainability)に焦点を当ててきた深セン国際デザインアワードの姿勢とも合致します。
今回の特別版は、深センデザインウィークの組織委員会がサポートし、深セン市デザイン推進協会(SDPA)が主催します。
対象・前提条件
この賞は、工業・製品デザインの分野における個人デザイナー、チーム、企業を対象としています。
応募者は以下のガイドラインに沿う必要があります。各応募者の提出する作品の数に制限はありません。
- エントリー可能な作品は、すでに完成・量産されている製品のほか、コンセプトモデル作品やディスプレイ作品といった概念的なプロジェクトも対象です。
- エントリー作品は、関連する科学的および技術的規格に準拠している必要があります。
- 審査はオンラインで行われるため、参加者は物理的な作品を発送する必要はありません。
- エントリー作品は、作品(プロジェクト)のオーナー/クライアント/ブランドオーナー/デザイナー/デザインコンサルタントが提出する必要があり、同じ作品は1人の応募者のみ提出可能です。 1つの作品に複数の当事者が関与する場合は、関係者間で(賞金の配分などの)契約または合意を得る必要があります。同意がない場合は失格となります。
対象カテゴリ
今回の特別版は、次のサブカテゴリを含む工業製品を対象としています。
電気通信
・3C製品とアクセサリ(コンピュータ、通信、家電)、ゲームデバイスとアクセサリ、VRデバイスとアクセサリなど
車両
・自動車、船/ボート/ヨット、列車、飛行機、付属品と装置、娯楽システムなど
スポーツ&レジャー
・スポーツ用品、フィットネスおよびアクティビティトラッカー、アウトドア用品、ハイキング用品、自転車とアクセサリー、楽器、ペット用品など
子供用品
・乳幼児向けのすべての製品、子供向け日用品、遊具、ベビー用品、おもちゃ、学用品、教育用品など
オフィス用品
・オフィス家具、オフィスアクセサリー、事務機器、文房具など
照明器具
・ランプ、ビルトイン照明、天井照明、装飾照明、モバイル照明、屋外ランプ、建設照明、太陽光発電ランプ、誘導システムなど
家庭用品
・キッチン用品、家電、調理器具・食器、家庭用家具、バスルーム・衛生用品、園芸工具など
ヘルスケア
・生活支援製品とテクノロジー、臨床および実験装置、医療/ヘルスケア機器と設備、美容機器など
ロボット工学
・自律移動ロボット、探査ロボット、ヒューマノイドロボット、産業用ロボット、医療用ロボット、サービスロボット、おもちゃのロボット、ロボット部品など
サービス設計
・生活、サービス、消費における顧客/ユーザーのニーズに合わせてサービスを最適化するプロジェクトを含む。プロジェクトは既存サービスの改善または新しいサービスの開発となるもの。エントリーにあたってのプレゼンテーションには、問題を解決するための具体的な対策やサービス設計方法など、設計上の課題、プロセス、結果を含める必要がある。
賞金
- 大賞(Grand Award/1件):500,000元
- 優秀賞(Merit Award/10件):各 100,000元
- コンセプト賞(Concept Award/10件):各 50,000元
補足事項
- 製品設計の実現には長い時間がかかる可能性がありますが、新型コロナウイルスが発生したのはそれほど前ではないため、より多くのデザイナーがパンデミックに対応して解決策を見つけるよう奨励するためにコンセプト賞のカテゴリが設定されました。
- すべての賞金は税引前であり、現地の法律に従って所得税が課されます。
- 賞金の支払いは、中華人民共和国の財政規制と税務手続きに従って行われます。賞金には最大20%の税金が課される場合があります。
- 賞金の支払いには最大6か月かかることがあります。
審査基準
- 独創的、実験的、探索的で将来を見据えたもの。パンデミックに対応して効果的なアイデアを提案するもの
- 公衆志向で実用的、環境に優しくリサイクル力を持ち、パンデミック後の都市生活の新しい概念を提案するもの
- 先駆的でダイナミック、促進的、革新的。パンデミック後の産業開発の効率を改善するもの
- 学術的、包括的な影響力のあるもの、幅広く国際的な注目を集めるもの
審査員
審査員は、さまざまな国や都市の工業製品デザインの分野における5人の国際的なデザイナーまたは権威あるデザイン組織のトップで構成されます。
デザインウィークおよび国際デザインアワードアカデミック委員会は、審査員(2人の審査員候補を含む)を推薦し、委員会事務局による審査後に招待されます。すべての審査員の略歴は審査の1か月前までに公式ウェブサイトに公開されます。
パンデミックのため、審査はオンラインで行われます。数回の選考の後、審査員は約20名の優秀者をオンラインで選考後、優秀賞・コンセプト賞の候補者を選びます。最後にリアルタイムのオンライン会議が開催され、すべての受賞者が選ばれます。
審査手順
審査は主に画像と補足資料に基づいており、以下の2つのフェーズに分かれています。
予備審査
・審査基準に従って応募作品の画像、ビデオ、およびその他の補足資料をオンラインで審査後、20人のファイナリストを選択します。
最終審査
・審査員はオンラインで会合を行い、すべての受賞者を決定します。
スケジュール
エントリー募集:2020年7月20日〜2020年10月14日
オンライン登録期限:2020年10月14日
予備評価:2020年10月15〜16日
最終審査:2020年10月17日
参加費用
作品の登録とオンライン提出料は無料です。
登録と申し込み方法
応募者はまず、以下の公式ウェブサイトにアクセスしてください。
右上にある赤枠のマークを選択し、アカウントを作成します。
「Register Now」を選択
登録に必要な情報を入力します。
詳細情報はサイト上に記載されていますので、ログイン後は指示に従って進んでください。
2020年10月14日18:00(GMT + 8:00)までに必要書類(すべての資料は英語で書く必要があります)をアップロードしてください。
提出された書類が事務局によって却下された場合は、指示に従って情報を再記入または修正してください。
今回の深セン国際デザインアワード特別版は、対象がかなり広がっているのに加えてコンセプトモデルもOKとのことなので、応募対象になりそうな製品をお持ちの企業・スタートアップの方は少なくないのではないかと思われます。
我こそはと思われる方、ぜひ応募を検討してみてください!
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