(11/19 追記あり)微信支付(WeChat Pay)支払い機能が停止したときの対処法

11月15日の夜からWeChatの認証要件が厳しくなり、中国在住の外国人の中で、商品の購入や送金/受金時に微信支付(WeChat Pay)が突然ロックされるという現象が頻発しています。

当記事ではこの現象の原因と対処法についてお伝えします。

(11/17 追記)現在、ロックされていた微信支付の送金/受金が再度利用可能になった方が増えています。恐らく影響度を考慮してWeChat側による認証基準が緩まったものと思われますので、先日までロックがかかっていた方は再度送金を試してみてください。

(11/19 追記)その後に報告された幾つかの情報を追記しました。

WeChat送金/受金時に起きるロック現象

当現象は、微信支付(WeChat Pay)のウォレットから支払いを行う時、また友人に送金/受金を行おうとすると、以下の「認証が必要」とのメッセージが出るケースが増えています。(端末の設定によって表示言語が変わります)

上記の「認証する」のボタンを押すと、「新たな2枚目のカード登録が必要」とのメッセージが出ます。

本人認証強化の一環のためと思われますが、多くの人の場合複数の銀行カードを持ち合わせていないので、この時点でどうしたら良いか分からなくなってしまいます。

原因

WeChatの認証要件に引っかかってしまうケースはいくつか考えられています。

登録銀行口座名の不一致

WeChatに登録されている銀行口座名が、銀行に登録されている名称と一致しないケース。

このケースは特にミドルネームを持つ外国人の中で大きな問題となっている模様です。例えば口座開設時に窓口でミドルネームを名字にされてしまったり、名字を先に指定されてしまったり、名前にスペースを入れずに登録されたり、順番がおかしなことになるケースも見受けられているのだそう。

そうなると、当然のことながらWeChat上の登録名称と一致しないので、凍結されることになります。ビザを持たない外国人が銀行口座を開設するのは難しいために知人の銀行口座を譲り受けて使用しているケースも当てはまります。

また、2枚目の銀行口座を持っている場合でも(すでに登録済みの)1枚目の銀行口座と姓名が完全に一致していないと登録できないとの話もあります。(名/姓が逆に登録されているケースもあるようです)

(11/19 追記)「中国銀行」は要注意

2枚目銀行口座追加時の注意点です。中国銀行のみ他行と姓/名の順番が逆のため、他行と一緒に登録することができないようです。

WeChatの登録電話番号(SIM)の登録名義と銀行口座名の不一致

WeChatの登録銀行口座名が一致している場合でも、SIM(WeChatに登録している電話番号)の登録名義が異なっている場合も認証要件に引っかかってしまうことがあるようです。

例えば、中国で他人名義のSIMを使い続けていた方や、日本に戻ってWeChatに登録してある電話番号を日本の番号に変えた場合などが考えられます。

WeChat登録時のパスポート情報と銀行口座のパスポート情報不一致

銀行口座開設時に登録したパスポート情報と、WeChat内で登録してあるパスポート情報が一致しない場合も認証に引っかかることがあります。特に近年パスポートを更新された方は注意が必要です。

上記はネットやグループ内で報告されていたケースをまとめたものです。上記以外にも原因は考えられ、ケースごとに表示されるエラーメッセージも異なる模様です。

解決方法

すべてではありませんが、多くの人にとって以下のステップを踏むことで、この問題を解決できるようです。

(11/19 追記)WeChatウォレットの残高をゼロにせずに微信支付(WeChat Pay)を再登録する

パスポート更新時もこの手順で再度実名登録を行うことができます。

(中国語)我→支付→钱包→身份信息→更换实名→更换实名

(日本語)自分→Pay→ウォレット→身份信息→更换实名→更换实名

以下の画面で「保留在零钱」を選び、再度実名登録と銀行カード登録すると残高も復活します。

WeChatウォレットの残高をゼロにして微信支付(WeChat Pay)を再登録する

上記方法(WeChatウォレットの残高をゼロにせずに微信支付(WeChat Pay)を再登録する)でうまくいかない場合に、以下の方法をお試しください。

1、WeChatウォレットの残高をゼロにする(または限りなくゼロに近い状態にする)

2、すべての自動支払い(例:DiDiなど)をキャンセルする

WeChat Payの右上の「…」マークより、自動支払い設定をオフにします。

3、リンクしている銀行カードをすべて削除する

4、「支払い管理」でWeChat Pay(微信支付)をキャンセルする

5、再度WeChat Pay(微信支付)を追加する

6、IDの確認

7、銀行カードの追加

*カードを連携させるためには、本人の電話番号と名前の綴り・順番が銀行と完全に一致している必要があります(スペースを含む)。

8、認証用のテキストメッセージコードを受け取る

簡単にいうと、WeChatウォレットの情報をいったんリセットし、銀行口座側の情報に合わせるということですね。

注意点

(11/19 追記)リセットすると乘车码の再登録ができない

地下鉄などで利用されるWeChatの乗車用コード「乘车码」(乗車码)の再登録ができなくなったという報告も聞かれます。再登録時は中国身分証以外は受け付けられず、外国人のパスポートで登録ができません。

この点に関しては、少し前から中国身分証の実名登録が必要になったようです。今回のリセットで使えなくなったのは仕方がないので他の交通カードを利用するしかありません。

例えば、(深センであれば)WeChatの「深圳通+」ミニプログラムなどが代替できます。

銀行カードが失効したり、銀行口座が閉鎖されている場合

WeChatウォレットをゼロにするには、ウォレットの残高をWeChatに紐付けられている銀行口座に送る必要がありますが、銀行カードが失効したり、銀行口座が閉鎖された場合はウォレットをゼロにはできません。

その場合、WeChatに登録されている既存の銀行名と一致する名前(およびパスポート番号)で新しい銀行口座を開設することが勧められています。

この部分ですが、現在中国国外に出ている外国人で銀行口座が凍結されている方は一定数おられるようです。その場合は中国で新しい口座を作ることができないので、なす術がありません。

(11/19 追記)まとめ

11月17日の変更で、多くの方々はリセット作業を行わずに(恐らくテンセント側の対応で)微信支付を利用できるようになりましたが、引き続き利用不可の場合はまずWeChatウォレットの残高をゼロにせずに再登録を行う方法をお試しください。(パスポート更新時も同様)

それでもダメなようならWeChatウォレット残高をゼロにしてリセットし再登録を行いますが、上記のようにテンセント側で認証のレベルを緩める可能性も引き続きありますので少しの期間待ってみるのも良いかもしれません。

テンセント側の対応により再度利用可能になった方も、この先また審査基準が厳しくなって微信支付が使えなくなる可能性は残念ながらあり得ますので、多額のお金をWeChatウォレットに入れている方は今のうちにある程度の額を別のところに退避させておくのも良いかもしれませんね。

また続報ありましたら追記いたします。


Source:

That's Shenzhen: With WeChat Money Frozen, Exasperated Expats Light Up Groups

That's Shenzhen: Here’s How to Fix That Big WeChat Pay Issue

ExpatHub: Wechat Pay problems today? Here's how to fix it.

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