2020年 広東省GDP発表:前年比2.3%増の11兆元を突破!

2020年の広東省GDPが発表されました。広東省は前年比2.3%増の11兆元となり、32年連続の一位を記録。この数値は世界の90%以上の国より多く、ロシアや韓国のGDPも上回ると予測されています。

2020年の広東省GDPは11兆760億9,400万元

広東省はこのほど、最新の経済データを発表し、2020年の同省のGDPは前年比2.3%増11兆760億9,400万元となり、32年連続で全国1位となりました。

11兆円規模は中国国内でも唯一となりますが、この数値は世界の90%以上の国より多く、カナダに肉薄し、スペイン、オーストラリア、オランダなどの国をはるかに超えています。

ロシアや韓国も上回るとの予測

広東省の2020年のGDPは、2020年人民元為替レート平均値を基準にすると約1.61兆ドルとなりますが、世界的に2020年のGDPは全体的にマイナス傾向となる見込みです。ロシアは4%以上、韓国は1%以上の減少が予想され、双方とも1兆6,000億ドルを割るとの予測。そうなると、広東省のGDPはロシアや韓国を上回ることになります。

外国人の人口が多く、貿易産業が発達している広東省も2020年は新型コロナウイルスの影響を強く受けたにもかかわらず、広東省の経済成長率はプラスを維持しただけでなく、総GDPは過去最高を更新しました。

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中国国内では1989年からトップの座に

改革開放が始まった1978年当時、広東省のGDPは上海、江蘇、山東、遼寧などの省に遅れをとっていました。

1979年から1988年まで江蘇省や山東省が全国のトップでしたが、広東省は1989年に初めて頂点に立ち、過去30年の間に、広東省の総GDPは1989年の1400億ドルから11兆ドルへと成長しました。

過去5年間では7.5兆から11兆に増加し、年平均成長率は6%。 総経済量は一国に匹敵する水準に達しています。 広東省は他にも、中国の人口第1位、工業第1位、対外貿易第1位、金融第1位の省でもあり、“东南西北中,发财到广东” (広東で金持ちになれる)といった言葉もあるほど。

人口の面では、2019年には1億1,500万人に達し、山東省、河南省、四川省などの伝統的な人口の多い省を抜き、全国1位となりました。1980年の5,320万人から40年で6,180万人の増加。 過去5年間では800万人以上の増加です。

対外貿易の面では、2020年の広東省の輸出入総額は7.1兆元で、国の22%(32.16兆元)を占め、これも1位。そして広東省の高齢化率は全国最下位で出生率が比較的高いため、長期的な発展エネルギーが継続しています。

省内格差という課題も

一方で課題もあります。珠江デルタ地域は比較的発展しているのに対し、広東省の東側と北西側には格差が見られます。

この背景には地理的な要因があるようです。珠江デルタ地域は平野部で国際的な港が連なっている一方で、北西部は山地が多く、開発環境が自然に制限されており、労働力の規模も小さい状況です。

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広東省政府の2021年の作業報告書では、沿岸経済帯における洋上風力発電、原子力発電、グリーン石油化学、洋上設備などの産業の発展を支援し、北部生態開発区における現代農業、レジャー観光、グリーン低炭素産業の発展を加速させることが提案されているのだそう。

地域発展のムラ(北東部、北西部)をどのように解消していくかは課題ですが、2021年もトップを維持すべく走り続けるのでしょうね。今後も注目です。


Source:

凤凰网财经:赶超俄罗斯!GDP破11万亿,中国经济第一大省有多强

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