【2021 国慶節】中国各地の電力制限のため深センのライトショーは中止

広東省は中国各地で実施されている節電の取り組みを受けて、国慶節期間中に深セン市内で予定されていた大型ライトショーのパフォーマンスを中止すると発表しました。

雰囲気を出すために期間中の夜の照明は毎日点灯するものの、点灯時間は30分短縮します。

広東省は工場稼働や夏の暑さも相まって、9月は最も高い1億4,100万キロワット以上の電力使用が見込まれています。

広東省エネルギー局による節電の呼びかけ

9月27日、広東省エネルギー局(广东省能源局)と広東省パワーグリッド(广东电网发)は、「省内の電気使用者への秩序ある使用と節電のためのイニシアチブ」を発表。

ショッピングモール、ホテル、レストラン、娯楽施設、オフィスビルなどに対し、広告灯や景観照明の点灯時間を短縮するよう呼びかける取り組みを行いました。

これまでは福田中心区、前海中心区、滨海文化广场などの主要エリアでイルミネーションが行われてきましたが、これを受けて深セン市照明環境管理センターは、国慶節期間中は大型のライトショーのパフォーマンスを中止することを明らかにしました。

ライトショーの消費電力は?

管理部門では広東省電力局などの要求に応じて、管理エリア内の照明効果を調整中。

深圳市光環境管理センターの景観部門の責任者である许海文氏は、「ライトショー自体は実際にはあまり電力を消費しないが、大規模な光の夜景は電力を消費する」と述べています。

国慶節の期間中は、雰囲気を出すために夜の照明は毎日点灯するものの、点灯時間は当初の毎晩18:30~21:30から30分短縮して19:00~21:30に変更となります。市の数値からは、23,000キロワット時の節電が可能になるとのこと。

また、祝祭シーズン以外の街路灯には適切な調整が行われます。例えば深セン市内の街路樹の照明や橋などで点灯日、点灯時間を削減。機能的な照明となる街路灯はあまり削るわけにはいかないため、二重光源などが可能な街路灯では夜間にもう一方の光源を消すだけで省エネ効果が期待できます。

電力不足の原因は

最近は"东北限电"(東北電力制限)が話題となっていますが、広東省の電力供給状況も厳しい模様。需要の増加に伴う供給不足と言われています。

データによると、2021年の1月から8月にかけて、広東省の社会的電力消費量は5,252億7,300万キロワット時で、前年同期比17.33%の増加となりました。9月以降、良好な経済パフォーマンスや、高温に重なる電力需要の高さから、9月には広東省で最も高い総負荷需要である1億4,100万キロワット以上が見込まれ、前年同期比11%の増加となり、国内で最も高い水準にあります。産業用電力消費量も前年同期比18.3%増の3,077億キロワット時となりました。

一次エネルギーの供給や燃料価格などの影響を受け、広東省では発電ユニットの容量が限られており、現在の電力供給状況は緊迫しています。 最近では、省のピーク時の電力手配は約1,500万キロワットで、今回の高温期のピーク時には2,100万キロワットに達していました。

高温になると電力負荷が2倍になり、気温が1℃上がると電力負荷は200万〜300万キロワット増加するのだそう。典型的な温度に敏感なタイプの地域として、広東省の最近の気温は34〜38℃、前年同期よりも3〜4℃高くなりました。

今回の電力供給不足の主な理由としては、地方のユニットの発電能力が限られていることや、天然ガスや石炭の価格が高く資源供給が逼迫しており火力発電会社の発電能力が低下していること、また長期的なピーク時の発電設備の不具合などが重なっています。

電力供給対策

現在、広東省の各都市では多くの工業企業が"开三停四”「3日稼働4日停止」、あるいは“开二停五"「2日稼働5日停止」といった電力制限を行っています。3階以下のオフィスではエレベーターの使用を中止するところも。

電気の供給を増やすために、電力供給プロジェクトと送電プロジェクトの建設を促進し、発電企業を組織し電力網企業の運営と保守を強化。西部の電気を調整して供給を増やす予定です。

広東省の場合は今後気温が下がれば電力の問題は一旦落ち着くかもしれませんが、特に東北地方でこの問題は長期化しそうです。


Source:

深圳卫视深视新闻:深圳国庆灯光秀暂停!广东有序用电为哪般?权威解答→

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