「大湾区大学」設立承認、1万人規模の大学に

6月19日、中華人民共和国教育部は新大学「大湾区大学」設立を承認しました。

広東省の東莞市内に位置する当大学は2つのキャンパスを擁しており、ファーウェイや南方科技大学、深圳大学、広州大学、香港中文大学、香港科技大学などの周辺大学と連携を進めています。まずは2025年に80人の学生募集を行い、2030年には学部生と大学院生合わせて1万人規模の大学となることを目標としています。

2つのキャンパスを擁する大湾区大学

Image via 深圳卫视深视新闻

大湾区大学(Great Bay University)は東莞市に位置する広東省人民政府の設立した学校です。大湾区大学は2018年に計画を開始し、「一校両区三機能」の建設方針に基づいて、松山湖高新区滨海湾新区威远岛にキャンパスが設置されます。総用地は約2,356畝(松山湖キャンパス:256畝、滨海湾キャンパス:2,100畝)、計画建築面積は100万平方メートルを超えています。

大湾区大学は、粤港澳大湾区の科学教育と産業イノベーションの優位性を活かし、「大学+」という発展戦略のもと大湾区を拠点として全国に波及し、世界的に著名な影響力を形成することを目指しています。

教育方針は「理工科、小而精、高水平研究型」(理工系、小規模精鋭、高水準研究型)を掲げており、華為技術有限公司やロシア科学アカデミーと協力協定を締結して世界中からトップクラスの学者と若手科学者を募集しています。大湾区大学の教職員は、世界30カ国以上の100を超える大学や研究機関出身者となり、今後は世界トップクラスの学者を継続的に招聘し、開放的で多様性豊かで活気ある学術環境を構築していくようです。

全日制の学部教育と大学院教育を実施して、学士・修士・博士の連続した教育システムを構築し、2030年には学生数約1万人に、学部生と大学院生の比率は1対1程度となることを目指しています。

2025年6月現在、大湾区大学は物質科学学院、理学院、情報科学技術学院、先進工学学院の4つの学院の設立準備を完了しました。今後は生命科学金融管理の2分野で学院と学科の設立準備を進めています。

4年制の学部教育:2025年夏季より学部生募集開始

全日制の学部教育においては、基本的には4年制で、学科を横断する副専攻や海外交流を促進し、学生が研究実践や企業インターンシップに積極的に参加することを奨励しています。「入学時に学科を指定しない」方式を採用し、学生は2年次から興味に応じて専門分野を自主的に選択可能です。2025年の夏季大学入試から学部生の募集を開始します。

最初の学部学科として、数学/応用数学、物理学、コンピュータサイエンス/技術、材料科学/工学、工業工学の5つの学科を設置します。人工知能、スマートコンピューティング、未来ロボット工学、通信工学、光電子情報などの専攻も開設予定です。

大学院教育:周辺大学と連携して約100名の共同育成を実施中

大学院教育においては、中山大学、ハルビン工業大学(深圳)、南方科技大学、深圳大学、広州大学などとの連携により、修士・博士課程の学生約100人を共同育成しており、同時に北京大学深圳研究生院、香港中文大学、香港科技大学、澳門大学などとの連携による博士課程の共同育成も進行中です。

松山湖キャンパス/滨海湾キャンパス

大湾区大学は松山湖キャンパス滨海湾キャンパスの2つを擁しています。

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大規模な科学研究施設群に隣接する松山湖キャンパスは2021年に着工し、2024年に完成。現在は100名を超える共同育成大学院生が在籍しています。松山湖キャンパスには大学院生2,000人を配置する計画を立てています。

一方、滨海湾キャンパスは2025年3月に正式着工しました。第1期工事は2026年に完成予定です。虎門大橋の近くに位置し、山に背を向け海に面した立地にある当キャンパスには学部生と大学院生合わせて8,000人を配置する計画です。


Source:

深圳卫视深视新闻:大湾区大学,正式获批设立!校园宿舍好靓,首批计划广东招生80人

百度百科:大湾区大学

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