ホンダ、深センのAutoX社と提携して中国で自動運転ロードテストを開始

4月16日、ホンダ中国は深センの自動運転開発スタートアップ企業AutoXと自動運転技術開発について提携したと発表しました。

最初はホンダのアコード(ACCORD)とインスパイア(INSPIRE)にAutoXの最新自動運転システム(第5世代)を搭載して現在テスト中なのだそう。

アリババ出資のAutoXは中国初の完全自動運転車を発表し、ホンダも世界初のレベル3自動運転市販車を発表しています。この分野で先頭を走っている両者の技術提携は期待が高まります。

AutoXは深センで完全自動運転車を一般公開中

2016年設立の自動運転開発スタートアップ企業「AutoX」は、アリババや名だたるVCからの支援を受け、Alphabet傘下の自動運転車開発企業Waymoに次いで世界で2番目に自動運転タクシーの商用運用を開始。

LiDARセンサーやレーダーなど各種センサーを搭載した自動運転システムは現在第5世代となり、このシステムが今回ホンダの車体にも搭載されます。以前にはFIAT Chryslerとも提携して、中国とアジアでサービス展開予定と発表されました。

また、2021年1月には中国初の完全自動運転運行センターを設立し、坪山区でドライバーレスの完全自動運転タクシー「RoboTaxi/ロボタクシー」を一般乗車開始。

坪山区のテストエリアでは交通量が少なく安全というイメージがありますが、意外にも道路状況は複雑で、違法駐車や交差点での逆走など、交通法規を遵守していない車も多いそうです。

「中国で無人運転が実現すれば、世界中で同じことができる」とも言われている中、AutoXは上海、武漢、広州など深セン以外の都市でも自律走行ライセンスを取得し、大規模なテスト運用を実施中。

ホンダ「ACCORD」「INSPIRE」2モデルに自動運転システムを実装

ホンダ中国(本田技研科技(中国)有限公司)はAutoX社と協力して、ホンダの中型高級乗用車「ACCORD」と「INSPIRE」に自動運転システムを実装し、現在ロードテストを行っています。

Image via AutoX无人驾驶

ホンダの安全運転支援システム「Honda SENSING」は?

ホンダは現在、安全運転支援システム「Honda SENSING」(ホンダ センシング)を各車両に搭載中ですが、それに加え次世代技術「全方位ADAS」の量産適用を中国で積極的に進めています。

日本では、今年3月にホンダが世界初のレベル3自動運転システム「Honda SENSING Elite(ホンダ センシング エリート)」を市販車に搭載して公開しました。ホンダチャイナは、今回の走行テストを通じて中国の道路環境への理解を深め、より安全で互換性のある高度な自律走行技術を研究し、中国の交通環境に適した自律走行ソリューションを模索していくことを期待していると述べています。

AutoXは、東風汽車(东风汽车)、SAICグループ(上汽集团)、BYD(比亚迪)、アリババ、そしてチップ大手のMediaTekなど、さまざまな分野のリーディングカンパニーと戦略的パートナーシップを結び、自律走行の商業化に向けたエコシステムを形成してきました。今後も自律走行車の量産や5G通信技術の応用などで各社と綿密な協力関係を構築していきます。

このように、ホンダとAutoXは両者とも自動運転で世界をリードする会社ですが、お互いに異なる自動運転技術を持っています。また、ホンダは2017年に香港に本社を置くSenseTime社と5年間に渡る共同研究開発を開始しており、今後それぞれのシステムがどのように変化してゆくのかも気になるところです。


Source:

PRTIMES: ホンダ中国とAutoX、中国における自動運転技術開発を開始

IT之家:本田中国与 AutoX 合作开展自动驾驶道路测试:以 Accord、Inspire 车型为主

AutoX无人驾驶:Honda本田中国与AutoX共同启动自动驾驶道路测试

前海宏兆基金:已投企业动态|AutoX与Honda本田中国共同启动自动驾驶道路测试

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