深セン市2023年GDPは3兆4,606億元、前年比6.0％増

2024-02-01 2024-02-01 8分4秒

2023年深セン市の地域総生産（GDP）は3兆4,606億4,000万元で、前年比 6.0％増となりました。

主要経済の指標は伸長し、同市の消費財小売総額は初めて1兆元を突破しました。都市別のGDPは上海、北京に次いで3位となります。

1 2023年中国GDP：深圳は上海、北京に次いで3位
- 1.1 中国都市別GDPランキングトップ50
2 工業生産は6.2%増加
3 新エネルギー車などのハイテク製品は順調に増加
4 消費財小売総額は初の1兆元超え
5 文化・スポーツ・娯楽産業
6 投資分野
7 輸出入関連
8 金融機関の預金・貸出
9 交通インフラ
10 より安全でスマートな都市運営を目指す

2023年中国GDP：深圳は上海、北京に次いで3位

深セン市統計局は1月30日、2023年の同市地域GDPは3兆4,606億4,000万元で、前年比6.0％増となったと発表しました。都市別のランキングは1位の上海、2位の北京に次いで3位となります。

これまでの深圳市GDPはこちら

中国都市別GDPランキングトップ50

都市別ランキングを見ると、深圳市は例年同様上海、北京に続く３位ですが、増加率は上位2都市よりも多く、中国の景気を深圳市が牽引している様子が見えてきます。

また、同じ広東省の広州は2022年に重慶市に抜かれて5位に転落しましたが、2023年は再び巻き返し、僅差ながら4位に返り咲きました。

工業生産は6.2%増加

2023年深圳市の（指定規模以上）工業付加価値は前年同期比6.2％増となりました。

業種別に見ると以下の通り

鉱業：4.4％増
製造業：5.6％増
電気・熱・ガス・水道業：19.2％増

主な産業分類

自動車製造業：47.3％増
金属製品工業：23.2％増
電力・熱生産・供給業：14.7％増

新エネルギー車などのハイテク製品は順調に増加

ハイテク製品の生産高も急速に成長中です。

新エネルギー自動車：104.2％増
サービスロボット：36.0％増
ソフトウェア・情報サービス：23.8％増（3000億元超え）
インテリジェント・ネットワーク自動車：38.2％増（2年連続35％超え）
新エネルギー：13.5％増（3年連続2桁成長維持）

消費財小売総額は初の1兆元超え

2023年の深圳市は内需を拡大し、消費を促進するために様々な措置を講じてきました。国際的な商業施設の建設など、多角的な新しい消費シナリオを創造・育成した結果、2023年の深圳市の消費財小売総額は初めて1兆元を超えて1兆486億1,900万元に達し、前年比7.8％増の成長率となりました。

消費種類別の小売売上高

商品：7.0％増
飲食：15.2％増
穀物、油、食料品：13.3％増

通信機器：19.4％増
家電製品、AV機器：13.6％増
オンライン商品小売：26.1％増

インターネット関連サービス：12.5％増
ソフトウェア情報技術サービス：21.4％増

文化・スポーツ・娯楽産業

文化・スポーツ・娯楽産業の営業収入は2016年以来の最高値に達し、営業収入の伸び率は16.3％に達した模様。

芸術公演会場：108.9％増
映画映写：55.9％増
スポーツ：54.5％増
遊園地：41％増

旅行代理店・関連サービス：1.1倍増
会議・展示会・関連サービス：74％増
入浴・健康管理サービス：63.7％増
家庭サービス：41.3％増

投資分野

2023年、深圳市の固定資産投資は前年比11.0％の増加。

第二次産業：43.1％増
第三次産業：3.7％増

工業投資は43.0％増。特に製造業投資が53.8％増となりました。ハイテク産業への投資は64.0％増、そのうち電子・通信機器製造業への投資は70.6％増。他にも文化・スポーツ・娯楽への投資は29.4％増、行政・社会保障・社会団体への投資は27.1％増。

輸出入関連

2023年、市の輸出入総額は3兆8,710億7,000万元で、5.9％増。うち輸出は2兆4,552億800万元で12.5％増加し、輸入は1兆4158億6,200万元で4.0％の減少。一般貿易の輸出入は14.4％増加し、輸出入全体の53.6％を占めました。

金融機関の預金・貸出

市内金融機関（外資を含む）の自国通貨および外貨預金残高は13兆3,350億5,200万元で、前年比8.1％増加した。金融機関（外資を含む）の自国通貨及び外貨建て貸出残高は9兆2,140億8,900万元で8.3％の増加でした。

交通インフラ

市民や旅行者はもとより、都市開発や業務効率にも大きな関わりを持つ交通インフラ。政府の報告書によると、市の地下鉄走行距離は567.1kmに達し、1日の最高乗客数が1,000万人を超えたのだそう。現在も多くの路線が建設中です。

より安全でスマートな都市運営を目指す

他にも深圳市の大気の質の改善や都市機能の改善が進行中。2023年は台風や異常豪雨の対応が行われました。深圳市の大気の質は97.8％となり、大都市の中では一位の水準に。また、福田中心区や深圳湾など10大高品質電力供給先導区を建設し、高速ブロードバンド、デジタルツイン、デジタルエネルギー、人工知能の先駆都市建設計画を実施中です。

また、深圳市は基礎教育の段階的改善を加速させ、182の新しい小中学校と幼稚園を建設・拡張し、20万の新しい基礎教育の場を創出したのだそう。