香港から中国本土の密航者15人追跡中:情報提供者には最高50万元の報奨金

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2月16日、香港の各メディアが報じたところによると、香港から広東省珠海市経由で15人が密航で入境したことが判明しました。

密航者は現在のところ、湖南省、福建省、そして広東省内の広州市、深セン市、仏山市、東莞市、恵州市にて追跡中で、湖南省で2人、広州市で2人の密航者が陽性と判定されています。残りの密航者については各地で報奨金を出して捜査に乗り出しているとのこと。

密航者の経緯

現在のところ、香港からは主に深圳湾口岸と港珠澳大橋を経由して入境し、14日間の集中隔離医療観察+7日間の在宅健康監視が課せられていますが、密航者たちはその隔離をすり抜けています。

湖南省で2名

2月15日、湖南省郴州市で2例の陽性者が確認されました。その2名を調査し軌跡を辿ると驚くべきことが分かってきます。

2人は14日の午前4時に香港から違法な手段で広東省珠海市斗门区に入境、事前に用意した車両と携帯電話を使って高速道路経由で郴州に入ったのだそう。現在、2人は感染症予防管理業務妨害などの疑いで公安当局が捜査しています。調べによると、この2名は2月14日に密航した15名の一部となります。

広州市で2名

広州でも密航者15名のうちの2名(21歳女性、23歳女性)が発見されました。

2月16日に広州市衛生委員会が発表した内容によると、確認された2名は(密航したため)入境後の集中隔離はされず、配車サービスを利用して広州に到着しました。その後広州市4区14箇所を訪れたとのこと。

恵州で2名(詳細不明)

香港側の情報によると、惠州市に向かった2名についての情報が上がっています。

2名は2月14日午前3時から5時の間に香港の東涌碼頭から15人で乗船し、珠海の斗門で下船、香港のブローカー犯罪組織「蛇頭」の手配した車で珠海のバス停から惠州市博羅縣龍溪街道へ向かったとのこと。この2名が逮捕されたのか、感染していたのかは不明です。

香港01:15人香港偷渡珠海擴散疫情案情曝光 東涌上船 曾在柴灣食肆打工

密航ルート予想図

他の密航者は追跡中、情報提供者には各地で報奨金が

2月16日、珠海市香洲区新冠疫情指挥部は、珠海市香洲区内で密航活動に参加または従事するなどの非合法活動に関する手がかりを提供した場合、1万元から10万元までの報奨金を提供すると通知しました。

また、惠州大亚湾经济技术开发区公安局は、密輸・密航など違法活動の手がかりに対して(内容が真実であると証明されたケースに対し)最高50万元の報酬を与えるとの通知を発表しています。

10名の密航者を摘発したとの報道も

香港メディア「香港01」の報道によると、珠海市は15日夜に珠海高新區にて、「大飛」(スピードボート)を利用して密航した10人を摘発したとのこと。しかしこの報告書では詳細については触れられておらず、先の15名に含まれるのかどうかは不明です。

香港01:偷渡爆疫|珠海拘捕10名偷渡者 涉利用「大飛」非法入境

密航者の大半は本土住民、深センの境界付近ではフェンス補強工事も

近年は、深センの蓮塘口岸付近で一晩中、鉄条網を引き上げて補強している作業員が目撃されているのだそう。 さらに当局は、最近の「海外からの伝染病輸入の危険性が高まっており、伝染病の予防と密輸の取り締まりを厳格に行うため」、大鵬半島の海岸線(东西涌穿越路线)を直ちに閉鎖する必要があるとの通達を発したとのこと。

Image via rfa 自由亚洲电台

羅湖区政府はSMSで、香港からの密航者は「多数」おり、公安当局が捕まえたのはその一部だけで、「網をすり抜けた魚がまだいる」と伝えています。

密航者の疑いは他にも

中山市で1名

他の密航者についてですが、2月17日に中山市で陽性となった例が報道されています。対象者は13日に香港から珠海に入境し、14日に中山市大涌鎮に到着したとのこと。しかしこの対象者は本来の隔離方針と明らかに合致しておらず、密航者であることが疑われています。発表では対象者が密航者かどうかも言及されていませんが、入境のタイミングを考えると先の15名とは異なっています。

上海市で1名

上海市の情報によると、2月17日の新型コロナ海外輸入「症例8」は、2月13日に香港から中国本土に入境したパターンとのこと。当事例も14+7の隔離を受けていないケースのため公安当局の捜査を受けており、法律に基づき、不法越境の刑事責任を追及されることになるのだそう。この事例も先の15名とは異なっていると思われます。

Image via 新浪网

新浪网:上海昨日新增境外输入13例 一人为香港偷渡入境

香港01:偷渡爆疫|深圳政府指香港偷渡「很多」 多地有不尋常入境確診

密航には様々な事情も

これらの件について当局の発表はあまり歯切れの良いものではなく、感染者の発表段階では香港からの密航者であることを言及しなかったケースもありました。

香港メディアによると、現在の香港の感染状況が深刻なゆえ、中国本土との口岸では連日多くの人が列を作っており、隔離施設のキャパシティも限られているため「疫病を避けるために中国に密航する人もいる」という考えは捨てきれないと述べています。様々なニーズで中国に帰りたい人が多く、帰れずに密航に切り替えるケースもあるようです。

対象となる密航者が全員摘発されたとしても、対象者がコロナ陽性でなければ全容を公開することはないかもしれません。


Source:

健康时报:15人从香港偷渡回内地,已有4人确诊,多地发布悬赏通知

今日頭条:悬赏50万!15人从香港偷渡回内地已有4人确诊,惠州珠海多地发出反偷渡线索举报奖励,有人涉嫌犯罪已被立案

嘉鹊健康:15人从香港偷渡回内地 4人确诊

界面新闻:3省15地悬赏走私、偷渡线索,珠海已发放10万元奖金播报文章

rfa 自由亚洲电台:港府坚拒与病毒共存 确诊人士偷渡回大陆避疫

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