12月28日、坪山区で地下鉄16号線が開通したのと同時期に、もう一つの画期的な輸送システム「坪山云巴」(SkyShuttle/スカイシャトル)が運行を開始しました。
これはBYD社の開発したモノレールに似た完全自動運転の乗り物で、今後も新たな輸送手段としてBYD本社など産業集積地や商業地区をつなげて坪山区内のインフラを充実させていきます。
「坪山云巴」(SkyShuttle)とは
「坪山云巴」とは、BYDの開発した自動運転モノレール(に似た乗り物)。日本語ではどう名付けたら良いのか迷うところで、以前の記事では「云巴」の漢字をそのまま「クラウドバス」と表現したのですが、このたび「SkyShuttle」が正式な英語名として命名されたようです。
深センの郊外に位置する坪山区を走るこのスカイシャトルは、「深汕高铁」「厦深铁路」「深大城际」高速鉄道や、先日開通した深セン地下鉄 14号線、16号線に接続するため、周辺住民にとってはアクセスが抜群に向上する待望の乗り物です。
開通式典では、比亚迪股份有限公司董事长兼总裁の王传福や、坪山区委常委、常务副区长の袁虎勇氏などがスピーチを行いました。
坪山云巴は、世界初の「小容量鉄道交通システム」として完全に独立した知的財産権を持ち、3,000件以上の特許を申請しているのだそう。
深圳市は10年以上前から、「公交电动化战略」(公共交通電化戦略)を実施しており、電気自動車産業の発展に力を入れています。スカイシャトルは深圳市と坪山区の大型プロジェクトとして開発が進められました。都市交通は人体の血液循環システムのようなものと例えられています。当プロジェクトは深圳のインフラ建設の改善、沿線地域の都市化プロセスの加速、沿線住民の生活水準と生活の質の向上、地域の産業開発の推進において大きな意義を持っています。
最新技術が満載
全長約8.51kmで、最高速度は80km/h。ラッシュ時は5分間隔で、オフピーク時は10分間隔で走行します。毎日6時30分から23時まで運行し、始点から終点までの乗車時間は最長で20分となります。
もちろん完全自動運転ですが、それだけでなく自動起動、自動車庫出庫、自動折り返し運転機能、完全自動充電・放電機能も搭載しています。最大航続距離は200km、わずか1時間でフル充電が可能です。低騒音で車内は無線LANも提供されています。
駅に設置された顔認証セルフサービス発券機は、「生体認証+センサーレス決済」を採用し、电子乘车码(電子乗車コード)、銀聯カード、深圳通、「深圳云巴」WeChatミニプログラムなどを用いた発券にも対応しています。
駅や車両には列車の到着時刻や路線情報をリアルタイムで表示できる旅客情報システム(PIS)の画面が設置されており、管制センターと通話できる緊急ビデオインターフォン機能も備えています。
停車駅
坪山云巴1号線一期の停車駅は以下の通り。合計11駅です。
- 坪山高铁:高速鉄道に直結し、16号線「坪山」駅とも接続。
- 站前路东
- 文化聚落
- 坪山中心:14号線「坪山中央」駅と接続。
- 中芯国际
- 综合保税区
- 燕子岭
- 未来城
- 自然博物馆西
- 龙背:16号線「东纵纪念馆」駅と接続。
- 比亚迪北
坪山区政府、成城发工业园、富山工业区、比亚迪公司总部(BYD本社)などのエリアを通過するため、周辺で勤務する方の通勤手段として重宝され、燕子岭公园、坪山区会展中心、大东城、万科金域缇香、招商花园住宅区,文化聚落商圈,坪山中心体育馆、中芯国际,东纵纪念馆といった施設からもアクセスが良いため周辺住民の利便性が向上します。
第二期も着々と準備中
当路線は第二期も計画進行中です。第二期は第一期よりも全長が長く、坪山区内の今までアクセスが不便だったエリアにより一層届くようになります。
運賃
坪山云巴は地下鉄と同じ区間料金制を採用しており、初乗り料金は4kmで2元、最高料金は1回で3元です。
「深圳云巴」WeChatミニプログラム
当路線開通に伴い新たに用意された「深圳云巴」WeChatミニプログラムを活用することができます。
WeChatで「深圳云巴」と検索して、登録後に活用可能となります。
深圳市とBYDの手がける都市開発の一環として、坪山区周辺住民の利便性を向上させるこの新たな輸送システムをぜひ皆さんも体験してみてください。
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