JENESIS 新工場 メインルーム

最近、日本のテレビやメディアにもよく取り上げられている、深センの日本人経営電子機器工場 JENESIS(创世讯联科技深圳有限公司)をご存知ですか?

この会社、本当にすごい製品を連発して、日本でもよくニュースになっています!360度カメラロボットの家事支援サービス(主婦の味方!)、またスマートフォンの操作で鍵が開く「bitlock」などを手がけて話題になりました。他にもカラオケボックスの注文端末やタクシー会社の後部座席ディスプレイ、スマートフォンやタブレットの画面など、みなさんが日常で使っている機器も、もしかしたらJENESIS製かもしれません。

家事支援サービス「ugo」

家事支援サービス「ugo」(ugo.plusより)

bitlock lite

スマートロック「bitlock」紹介サイト(Makuakeより)

また、JENESIS 創業者の 藤岡淳一さんは日本の経済産業省や、日経をはじめとする各メディアからの講演依頼も度々行われていて、深センで成功している日本人のお手本として、日本企業に対する様々なアドバイス・警笛を伝えておられます。

そんな、飛ぶ鳥を落とす勢いのJENESISが、この度 深セン宝安区内に新しく工場を拡張移転したとのことで、さっそくお邪魔させていただきました。また藤岡さんは単独インタビューにも快く応じてくださいました!

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ITエンジニアのための中国語入門 (日本語) 単行本(ソフトカバー) ¥2,420
いまやIT超大国となった中国。中国IT企業とのやりとりで中国語を使ってみよう!日常会話からビジネスシーン会話、プログラミング開発中の会話まで、最新の中国語事情に沿って多彩なフレーズを収録。発音はピンインとカタカナで表記しているので、中国語初心者でもなんとなく発音することができます。 敏捷开发=アジャイル開発、深度学习=ディープラーニング、物联网=IoT、区块链=ブロックチェーン、远程工作=リモートワーク、范围管理=スコープ管理など、最新のIT用語もバッチリ習得できます。中国企業で働く日本人エンジニア、中国企業と取引のある日本人エンジニアは必携です!

細谷 竜一 (著), 中野 志穂 (著)

JENESISとは?

正式名称は、創世訊聯科技(深圳)有限公司 (英文名:JENESIS(SHENZHEN)CO.,LTD.)といい、新工場の敷地総面積は約3,300平米、社員数約130名 で稼働しています。

手がける製品は主に日本企業向けで、タブレット・スマートフォン・VRデバイス(ヴァーチャル・リアリティ…ゴーグルのように装着して画面を見たりするやつです)・AIロボット・IoTデバイス(インターネットを活用した機器のこと。例えば先ほど記載したスマートフォンの操作で鍵が開く「bitlock」もその一つ)といったスマートデバイスをたくさん開発・製造しています。

深センは、ドローンやスマートフォンを使った様々なアイデア商品などが次々と開発されていますが、それは部品の調達・設計・試作品の作成・商品化までをすべてここ深センで行うことができるからなのです。

しかし!

日本人が新しいアイデアを持って商品を作ろう!と深センに来ても、言語の壁に当たります。また、中国にある様々な工場や会社にアプローチをかけても信頼関係の面でうまくいかなかったり門前払いにされるケースも。

そんな日本のスタートアップの方々を助けてくれるのがこのJENESIS。大手工場で断られたほとんど儲けにならない製造も支援しているのだそうです。

JENESIS 外観

JENESIS 新工場外観

ではさっそく!工場内部を見学してみましょう。

工場内部

JENESIS 入り口

入り口

設計室

まず案内されたのが、設計室。工場というと製造機械のみがあるイメージですが、ここで様々な設計を行ない、プロトタイプも作ってしまうのだそうです。

JENESIS 設計室

設計室

JENESIS 設計室

真剣に画面を見ながら設計しています

JENESIS 設計室 プロトタイプ作成

倉庫

JENESIS 倉庫

倉庫。いつもフル稼働です。

検品ルーム

JENESIS 検品ルーム

一つ一つ丁寧に検品しています

JENESIS 検品ルーム

バッテリーの検品はこのように行なっています

部品受け入れ検品ルーム

JENESIS 部品受け入れ検品ルーム

これも入念なチェック

信頼性実験室

様々な種類のテスト機が並んでいます。

JENESIS 信頼性実験1

信頼性実験

この静電気耐久テスト機、すごく高価だそうです。信頼性を確保するために多大な投資を行なっているのがうかがえます。

JENESIS 静電気耐久テスト機

静電気耐久テスト機

JENESIS 信頼性実験2

振動・落下・湿度の耐久性を測る装置

メインルーム

いよいよメインルームです!

…と、その前に

JENESIS 部屋に入る前に…

部屋に入る前に…

清潔さを保つため、ビニール袋をかけなければなりません。

全体図はこのような感じ。

JENESIS メインルーム全体図

メインルーム全体図

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

JENESIS メインルーム

防塵室

塵のない環境で、入念にホコリを取ります。

JENESIS 防塵室

JENESIS 防塵室

JENESIS 防塵室

連続通電試験ルーム

長時間通電させて、耐久性をテストしています。圧巻です!

連続通電試験ルーム

JENESIS 連続通電試験ルーム

最終検品

JENESIS 最終検品 JENESIS 最終検品 JENESIS 最終検品 JENESIS 最終検品 JENESIS 最終検品

梱包・キッティング

JENESIS 梱包

一般的には、安い中国製品の品質は悪い、すぐ壊れる、といった印象を持ちがちですが、印象的だったのが、社員一人ひとりが真剣な品質チェックを行なっているということ。

防塵室での細かなホコリ除去/耐久性テスト/入念な検品チェックなどなど、少し写真でもご紹介しましたが、これは一度目で見て確かめないとすごさは伝わりません。

JENESIS 食堂

また、別棟には社員寮や食堂も完備し、他の工場よりはるかに高い手当で社員の方々をすごく大事にされている様子も伝わってきます。

JENESIS 創業者 藤岡淳一さん インタビュー

深センと、日本の町工場との違い

ーよく日本の町工場と深センを比較されることがありますが

日本の町工場は、長年職人が自動車や家電部品などを製造してきました。
一方で、深センは「ハードウェアスタートアップ」と言われる会社がBluetoothやwifiを活用した一体型の商品を製造します。これはそもそもが異次元の話なので比較にならないのです。

ーなるほど!これは気づきませんでした。

例えば、日本で同じことをやろうとすると、お金も時間もかかります。何千万もかかるわけです。
でも深センなら、金型込みでソフトウェア開発のノリでハードウェアも作れるのです。

ー全然違いますね!

深センには、労働力がない?

ー工場を拡張されて、本当にたくさんの方々が働いているのをお見かけしました。

でも実は、深センは労働力がないんです。

ー労働力がないんですか!?人が多い印象を受けますが…

人はいてもブルーカラーが少ないんですね。外卖(フードデリバリーサービス)などに流れているのが現状です。そして人件費も上昇しています。

ーそうなんですね。(私も外卖はよく使っています。本当にたくさんの人がこのデリバリーを活用しています)今後の展開はどうなっていくのでしょうか?

まず、今の社員を大事にしつつ、自動化できるところはどんどん自動化していきます。

工場の自動化の様子(ファイルが重いかもしれません…)

しかしやはり、深センの強みはサプライチェーン(原材料の調達から販売までの一連の流れ)があることですね。工場の場所も、ホワイトカラー(寮を使わない)社員との利便性・バランスを考えました。

深センは、BYD(電気自動車のメーカー。深センを走る電動バス・タクシーはこのBYD社製です)・DJI(世界的に有名なドローンの会社)・TENCENT(騰訊)・ファーウェイ(HUAWEI)といった、とがった会社が政府のバックアップを受けて伸びていくんです。

また、中国はfacebookやGoogleが繋がらないからここまで伸びてきた、という側面もあります。
今HUAWEIとアメリカとの関係がよくありませんが、ここであまり締め出してしまうと、今後もっとすごいものを作るかもしれませんよ!

JENESIS 藤岡社長

非常に多忙な中お時間を取ってくださり、また丁寧な説明もしていただき本当にありがとうございました!

あまりこの手の分野に詳しくない方も、一見の価値ありです!多分見方が変わると思いますよ!

4月度オープンデイは、4月15日に開催!

実は、JENESISさんは定期的にオープンデイを開催していて、誰でも無料で工場を見学できるのです!次回は4/15(月) 16:00 に開催されますが、次回のオープンデイはなんと、テレビ・メディアによく登場される東京大学准教授 伊藤 亜聖先生や、注目のベンチャー企業Swie」CEO Ben Zhai氏など豪華ゲストの登壇も予定されています。

工場では、毎日違う部品で違うものを作っているのだそうです。何度来ても飽きないこの工場見学、深セン在住の方も、学生の方も、旅行で来られている方も、この機会に参加してみるのはいかがでしょうか?

申し込み方法(超簡単!)

以下のFacebookページのリンクから

「参加予定」にチェックを付けてください。これだけです!

アクセス・ロケーション

住所:深圳市宝安区留仙三路1号 润恒鼎丰产业园
最寄駅:地下鉄5号線「兴东」駅 A出口 徒歩15分

4/15のオープンデイは、Shenzhen Fanも参加いたします。皆様にお会いできるのを楽しみにしています!

深センといえばこの本!
プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション
「まず、手を動かす」が時代を制した。次にくるメガシティはどこか!?
スーパーシティよりも、まずプロトタイプシティ! テンセントが未来都市を作る街、新時代都市・深セン。 成功の鍵は“プロトタイプ駆動”にあった。

高須 正和 (編集, 著), 高口 康太 (編集, 著), 澤田 翔 (著), 藤岡 淳一 (著), 伊藤 亜聖 (著), 山形 浩生 (著)
「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム (NextPublishing)
本書は「ハードウェアのシリコンバレー」として世界の注目を集める広東省深セン市がどのような変遷をたどって今の地位を築いたのか、2001年から深センで電子機器製造に従事する筆者の人生を通じて解き明かします。

藤岡 淳一 (著)
ハードウェアハッカー ~新しいモノをつくる破壊と創造の冒険
これまでの常識を破壊し,自らの手で新しいものを生み出していくための考え方や仕組みを,世界的なハードウェアハッキングの第一人者が実体験とともに解説。世界のイノベーションの中心地の1つである深圳におけるビジネスの仕組みや知財の考え方,ニセモノ製品の裏側,子供でも作れるシール式電子回路Chibitronicsなど刺激的な話題を凝縮した驚異の書。エドワード・スノーデン,伊藤穰一(MITメディアラボ所長)ほかテクノロジー業界の著名人の推薦続々!

アンドリュー“バニー”ファン (著), 高須 正和  (翻訳), 山形 浩生 (翻訳) 
メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。 (OnDeck Books(NextPublishing))
iPhoneが製造されている中国の工業地帯、深圳。そして最も偽物のiPhoneが「発明」されているのも、深圳。「製造業のハリウッド」と呼ばれるかの地では、秋葉原の30倍の電気街をもち、100倍のベンチャー企業が最先端の電子ガジェットを作り、世界中にクラウドファウンディングで販売しています。そんな「IoT(モノのインターネット)」の中心を、高須正和・井内育生・きゅんくん・江渡浩一郎らが渾身のレポート。日本と深圳で自らベンチャーを行う小笠原治・藤岡淳一も寄稿。解説:山形浩生。

高須 正和 (著)
これ一冊でもう迷わない!!問屋街オタクが教える深セン電気街の歩き方(探検MAP及び書籍内リンク付き): 中国深センの巨大電気街「華強北」探検MAP 問屋街オタクシリーズ Kindle版
深センは中国の経済特区のうちの一つであり、香港に隣接しているという特殊性に加え、中国のシリコンバレーといわれるほど著名なIT企業や最先端技術を有する企業が集結しています。その窓口である華強北電気街へぜひ足を運んでみてください。期待を裏切らない驚きが待っています。

鈴木 陽介  (著)
これ一冊あれば大丈夫!!広東アパレル問屋街15ヶ所一挙大公開!(探検MAP及び書籍内リンク付き): 中国広州、中山、東莞、深センのアパレル問屋街探検MAP 問屋街オタクシリーズ Kindle版
本書は中国広東省にあるアパレルの問屋街をまとめて紹介しております。 その数なんと、15ヶ所!本書を通じて、広東省にある問屋街の多様さをぜひご体感ください!

鈴木 陽介  (著) 
問屋街オタクの深セン起業「ウラ話」: 華強北でハースタしています!! 問屋街オタクシリーズ Kindle版
本作は、問屋街オタクの直近3年間の奮闘記であり、修行録であり、舞台裏についてのお話しです。 さらに著者の過去の知見も加えた自伝記のような構成となっております。

鈴木 陽介  (著) 

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