高速鉄道「穗莞深城际铁路」延長工事開始ー将来は広州から深圳湾/皇崗口岸に接続へ!

広東省と香港・マカオを都市圏とする「粤港澳大湾区」(グレーターベイエリア)構想の目玉の一つである高速鉄道「穗莞深城际铁路」<広州東ー深圳空港>間が2019年12月に開通しましたが、その延長線がいよいよ工事開始というニュースが入ってきました!

2回に分けて行われる延長工事は前海から深圳湾へ、そして皇崗口岸につながります!

Source:

深圳新闻网:定了!穗莞深城际铁路南延至前海,设西乡宝安前海3座地下车站

深圳信息网:穗莞深城际铁路南延至前海 设西乡宝安前海3座地下车站

东莞国际车展:穗莞深城际正式通车!购票需小心,并非全站点停靠…

铁路建设规划:深汕高铁、深大、深惠、龙大、穗莞深(前海至皇岗)5条城际铁路开始勘察设计招标

地产号:深圳又有规划要加快!深大、深惠、深汕、龙大、穗莞深5条城际新进展来了!

話題の新刊!
プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション
「まず、手を動かす」が時代を制した。次にくるメガシティはどこか!?
スーパーシティよりも、まずプロトタイプシティ! テンセントが未来都市を作る街、新時代都市・深セン。 成功の鍵は“プロトタイプ駆動”にあった。

高須 正和 (編集, 著), 高口 康太 (編集, 著), 澤田 翔 (著), 藤岡 淳一 (著), 伊藤 亜聖 (著), 山形 浩生 (著)

5つの都市間鉄道建設プロジェクトの1つ

現在、大湾区で5つの都市間鉄道プロジェクトが進行中です。これだけで単体の記事として詳しく取り上げるべき大事な内容なのですが、簡単にまとめると以下のようになります。

Image via 地产号

1、深汕铁路

「西丽」駅から(汕尾市)深汕特别合作区「深汕」駅をつなぐ路線。

Image via 铁路建设规划

全長約126.8km、6駅、設計速度350km、総投資額422億元となります。2020年9月着工予定。

深汕特别合作区

深汕特别合作区については、以下の記事で少しだけご紹介しています。

2、深惠城际

「前海」駅から「惠州空港」をつなぐ路線。ゆくゆくは惠東まで延長する予定とのこと。全長約143.5km、16駅、設計時速160km、総投資額約787億元。

Image via 铁路建设规划

2020年9月予備設計完了、12月着工予定。

3、深大城际

深圳空港から大亚湾までをつなぐ路線。全長約86.9km、9駅、設計時速160km、総投資額約526億元。

Image via 铁路建设规划

これにより坪山区、龍崗区、龍華区、深圳空港間の接続が強化され、周辺地域が活性化されるのだそう。2020年11月着工予定。

4、龙岗至大鹏支线

龍崗から大鹏をつなぐ路線。長さは約39.4km、4駅、設計時速160km、総投資額194億元。

Image via 铁路建设规划

観光資源が豊富な大鵬へのアクセスが容易になり、経済も活性化されそうですね。2020年11月着工予定。

5、穗莞深城际

そして今回のメイントピックである「穗莞深城际」。詳しくは後述します。

穗莞深城际铁路 基本情報

穗莞深城际铁路の英語名は「Guangzhou-Shenzhen Intercity Railway」で、(東莞の「莞」の字を抜いた)「穗深城际铁路」とも呼ばれます(多くのローカルメディアは「穗莞深城际铁路」と呼んでいるので当サイトも同じ呼び名で統一します)。広州東から深圳空港までの路線は2019年12月15日に開通済です。

ピンイン(読み)は以下の通り。

穗深城际铁路 = Suì-Shēn Chéngjì Tiělù
穗莞深城际铁路 = Suì-Guan-Shēn Chéngjì Tiělù

Image via 东莞国际车展

当路線は3段階のプロジェクトに分かれています。

1<広州東ー深圳机场(空港)>

広州東から深圳宝安国際空港をつなぐ路線。全長は76km、15駅、設計速度は時速140km、2019年12月15日開通済。

最短71分で到達(運賃:81元)

広州東から深圳空港までは最短で71分、運賃は基本的に广深城际铁路(広州-深セン都市間鉄道)の料金と同じ81元です。

Image via 东莞国际车展

上記の路線図の全ての駅に止まる便は1日1便のみ(C6713)だそうです。その場合は所要時間120分(広州東ー深圳空港)。

各公共交通機関の接続ポイントは以下の通り。

Image via 东莞国际车展

2<深圳机场(空港)ー前海>

深圳宝安国際空港から前海をつなぐ路線。全長は15.2km、3駅、設計速度は160km、総投資額約114億元。

当路線は深圳铁路投资建设集团有限公司によって投資・建設されています。わずか15km(3駅)の延長線ですが、先日ご紹介した「深珠通道」(深珠高鉄)をはじめ、今後はたくさんの鉄道・道路交差点となるとても重要なポイントです。

当初の計画では、2020年10月着工予定だったのですが…なんとスピードアップをして6月に着工するのだとか!

深圳机场ー西乡ー宝安ー前海

西乡駅、宝安駅は、前海駅は複数の深圳地下鉄が停車し、金融特区・自由貿易試験区としてもすごく期待されている重要エリア。

ただ、お気づきのように停車駅の間隔が若干狭いですね。実は初期の計画段階では「宝安」駅は停車駅に含まれていなかったようなのです。

最終的に含まれた宝安は間隔が狭くても停車すべき重要な駅、という位置付けなのですね。

そして、報道によると路線全体は宝安大道に沿って地下に敷設されるのだそう。

地下鉄みたいですね。高鉄だけど地下鉄。

開通時期は2024年

当路線の建設期間は4.5年とのこと。つまり、2020年6月着工から計算すると、2024年末までに完成するということになります。

3<前海ー皇崗口岸>

前海から皇崗をつなぐ路線。全長は約20.1km、4駅、設計速度160km、総投資額約162億元。2020年11月着工予定。

この延長線に関する詳細情報は現在のところあまり出ていないのですが、確認できる範囲でお伝えしますと、停車する4駅は以下のようになる見込みです。

前海ー深圳湾ー福田汽车ー福田口岸ー皇崗口岸

全ての停車駅が重要なポイントとなっていますね。

特に深圳湾駅!深圳湾口岸に高速鉄道の止まる日が来るなんて!

福田汽车駅は各地につながる高速バスターミナルと接続される模様。地下鉄は「竹子林」駅に乗り換えができます。

Photo via 深圳新闻网

そして、福田口岸と皇崗口岸駅。位置は目と鼻の先で近接していますが香港から入ってきた後すぐに乗れるのはいいですよね。

特に深圳宝安空港に行かなければならない時などは11号線に乗るよりスムーズかも。

開通時期は…?

開通時期についてはまだアナウンスがありませんが、前項の<深圳机场(空港)ー前海>線が4.5年を経た2024年末ということから(規模の面からしても)それより前に完成することは考えにくいですね。

早くて2025年開通、なのではないかと思われます。

Image via 铁路建设规划

都市間鉄道建設開発は待った無し

2020年は開発ラッシュですね。大湾区(グレーターベイエリア)構想実現に向けてノンストップで路線拡充を続けていきます。

Photo via 深圳信息网

目標が明確に決まっていて資金力もあり、トップダウンで物事を実行していく深圳市。

まだまだ勢いは止まりそうにないですね。

深センといえばこの本!
「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム (NextPublishing)
本書は「ハードウェアのシリコンバレー」として世界の注目を集める広東省深セン市がどのような変遷をたどって今の地位を築いたのか、2001年から深センで電子機器製造に従事する筆者の人生を通じて解き明かします。

藤岡 淳一 (著)
ハードウェアハッカー ~新しいモノをつくる破壊と創造の冒険
これまでの常識を破壊し,自らの手で新しいものを生み出していくための考え方や仕組みを,世界的なハードウェアハッキングの第一人者が実体験とともに解説。世界のイノベーションの中心地の1つである深圳におけるビジネスの仕組みや知財の考え方,ニセモノ製品の裏側,子供でも作れるシール式電子回路Chibitronicsなど刺激的な話題を凝縮した驚異の書。エドワード・スノーデン,伊藤穰一(MITメディアラボ所長)ほかテクノロジー業界の著名人の推薦続々!

アンドリュー“バニー”ファン (著), 高須 正和  (翻訳), 山形 浩生 (翻訳) 
メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。 (OnDeck Books(NextPublishing))
iPhoneが製造されている中国の工業地帯、深圳。そして最も偽物のiPhoneが「発明」されているのも、深圳。「製造業のハリウッド」と呼ばれるかの地では、秋葉原の30倍の電気街をもち、100倍のベンチャー企業が最先端の電子ガジェットを作り、世界中にクラウドファウンディングで販売しています。そんな「IoT(モノのインターネット)」の中心を、高須正和・井内育生・きゅんくん・江渡浩一郎らが渾身のレポート。日本と深圳で自らベンチャーを行う小笠原治・藤岡淳一も寄稿。解説:山形浩生。

高須 正和 (著)
これ一冊でもう迷わない!!問屋街オタクが教える深セン電気街の歩き方(探検MAP及び書籍内リンク付き): 中国深センの巨大電気街「華強北」探検MAP 問屋街オタクシリーズ Kindle版
深センは中国の経済特区のうちの一つであり、香港に隣接しているという特殊性に加え、中国のシリコンバレーといわれるほど著名なIT企業や最先端技術を有する企業が集結しています。その窓口である華強北電気街へぜひ足を運んでみてください。期待を裏切らない驚きが待っています。

鈴木 陽介  (著)
これ一冊あれば大丈夫!!広東アパレル問屋街15ヶ所一挙大公開!(探検MAP及び書籍内リンク付き): 中国広州、中山、東莞、深センのアパレル問屋街探検MAP 問屋街オタクシリーズ Kindle版
本書は中国広東省にあるアパレルの問屋街をまとめて紹介しております。 その数なんと、15ヶ所!本書を通じて、広東省にある問屋街の多様さをぜひご体感ください!

鈴木 陽介  (著) 
問屋街オタクの深セン起業「ウラ話」: 華強北でハースタしています!! 問屋街オタクシリーズ Kindle版
本作は、問屋街オタクの直近3年間の奮闘記であり、修行録であり、舞台裏についてのお話しです。 さらに著者の過去の知見も加えた自伝記のような構成となっております。

鈴木 陽介  (著) 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事