深セン市は民間ドローン航空試験区として承認を受ける

ロックダウンのニュースでかき消されてしまいましたが、先日深セン市は中国民航局より民間ドローン航空試験区としての承認を受けました。

DJIに代表される深センのドローン産業の年間生産額は2021年に600億元(1兆2000億円)近くに達しており、ドローン配送もすでに始まっていますが、今後は農業、工業、サービス業など他分野への応用も期待されています。

民間ドローン航空試験区とは

中国民用航空局は、2022中国民用无人驾驶航空発展国際フォーラムにおいて、深圳市、石家庄市、太原市、重慶市两江新区を第2陣の民間ドローン(无人驾驶)航空試験区として承認しました。

当試験区では、ドローンの検査やテスト、また試験飛行検証、都市管理などの運用シナリオと応用を拡大し、無人航空機システムの安全性、信頼性、検証適合性に関する研究を行い、低高度空域資源を調整し利用効率の向上、無人航空機運用インフラの投資・建設・利用・管理などの課題を調査するのだそう。

「低空経済」とも表現されるこの分野の業種は幅広く、農業、工業、サービス業などで応用が可能です。

Image via 深圳交通

深セン市の2021年ドローン産業年間生産額は600億元に迫る

データによると、深センのドローン産業の年間生産額は2021年に600億元(1兆2000億円)近くに達し、すでに美団や顺丰などの企業が大規模なドローン配送を開始しています。

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深センでは、DJI(大疆创新)、SF EXPRESS(顺丰科技)など1200社以上の企業がドローンの研究開発、生産、製造、販売に携わっており、工業用ドローンが全国市場の約6割を占め、ドローン輸出は全国輸出総額のなんと9割以上を占めています。圧倒的なシェア…

2019年11月には、政府主導で華南地区初の、そして国内5番目のドローン実験基地である竜崗区ドローン実験場が正式にオープン。以来合計約6,000時間の飛行を行いました。そして2020年8月に深セン市は国内初の5G独立グループネットワークをフルカバーする都市となったことで、正確なモニタリングや安全な運用がしやすくなりました。

様々なニュースで報じられている通り、すでに深センではドローンによる配送が大規模に始まっています。深セン市交通局が提供したデータによると、美団のドローンは都市シナリオのための11の定期試験ルートを開設。7万件以上の実際の注文を処理し、配達飛行時間の合計は1万時間以上にも上るのだそう。

顺丰科技は、深センで66路線、400平方キロメートルの空域を獲得中。 今年上半期の深センにおけるSFドローン物流の飛行回数は2万回を超え、飛行距離は16万キロを超えました。

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ドローン産業発展のための関連政策は他にも

加えて深センでは、「深セン市新情報インフラ建設促進行動計画(2022-2025)」《深圳市推进新型信息基础设施建设行动计划(2022-2025年)》や、「深セン市総合交通 "14次5カ年計画"」《深圳市综合交通“十四五”规划》といった産業の発展を支援・誘導するための関連政策や計画もあります。ドローンネットワークシステムの構築やスマートシティ物流におけるドローンの革新的な応用の推進計画など、官民一体となって取り組んでいます。


Source:

深圳商报:深圳获批民用无人驾驶航空试验区

南方Plus:深圳市民用无人驾驶航空试验区顺利获批

深圳交通:深圳获批民用无人驾驶航空试验区!无人机,起飞!

ShenzhenDaily:City chosen to pilot UAV aviation

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