【2022年 深セン市統計情報】居住人口は1,766万人で市設立以来初の減少

深セン市統計局が発表したデータによると、2022年の深セン市居住人口は1,766万1,800人となり、前年より1万9,800人の減少となりました。

1979年の設立以来、深圳市の居住人口は増加の一途をたどってきましたが、今回初の減少となりました。これに伴い、市ではいくつかの対策も打ち出しています。

2022年深圳市居住人口は、17,661,800人

5月8日に、深圳市统计局の発表した《深圳市2022年国民经济和社会发展统计公报》によると、2022年末の深圳市居住人口は17,661,800人。そのうち、常住戸籍人口は583万4700人で常住人口の33.0%を占め、常住非戸籍人口は1,182万7,100人で居住人口の67.0%を占めるとのこと。

2021年末の深圳市居住人口は17,681,600人なので、居住人口は前年から1万9,800人の減少となります。

深圳市の居住人口は、1979年には31万4,100人に過ぎませんでしたが、1987年には100万人を突破し、2010年には1,000万人、そして2017年には1,500万人を突破しました。過去10年間では700万人以上増加していましたが、今回は1979年の都市設立以来初の減少となりました。

来源:深圳市统计局

2020年、2021年の人口データについては、過去記事をご覧ください。

減少の要因

省外からの移住者が多い移民都市としての深圳ですが、人口減少の要因としては、新型コロナによる労働需要の低下に伴い、移住者が一時的に故郷へ戻ったため、そして、深圳市が2021年以降、戸籍定住政策を強化したこと(学歴の底辺要件引き上げなど)も影響しているようです。

深圳市と同様、広東省の仏山も2022年には人口規模が縮小し、居住人口は6万300人の減少となり、省全体で見ると、2022年の広東省の定住人口は27万2,000人の減少で、省外流動人口は69万2,000人の減少とのこと。

「広東省の人口規模は長期的に安定する」

一方で、携帯電話のビッグデータによると、2023年1月に広東省から地元に帰郷した人々の84%が、2月にすでに広東省に戻っていた模様。これにより 「経済と社会の発展に伴い、広東省の人口規模と構造的優位性は長期的に安定し、労働資源は依然として豊富で、居住人口が長期的に安定的に増加する傾向は変わらない。2023年、広東省の居住人口は徐々に安定した成長を再開すると予想される。」と広東省統計局はコメントしています。

深圳市の人口減少対策

深圳市人才工作局は2021年に、今後5年間で深圳市の人材誘致政策をさらにグレードアップし、各分野の重点産業において傑出した1万人以上の優秀で希少な人材を、また、発展潜在力を持つ100万人以上の若い人材を誘致することを提案しています。

加えて、1900万人の居住人口規模に応じて、より質の高い住宅と基礎教育施設を割り当てるという、《深圳市国土空间总体规划(2020-2035年)》も発表していました。

加えて、深圳市は2023年1月に《深圳市育儿补贴管理办法(征求意见稿)》を発表し、管轄エリア内にいる3歳未満の乳幼児に保育補助金を支給する方針を示しました。深圳市の出生人口は4年連続で減少しており、2021年の住民出生数は20万1,300人で、2017年の出生ピークから25.25%も減少しています。市の出産適齢期の既婚女性も2015年から7年連続で減少しており、2021年の市内居住人口における出産適齢期の既婚女性は376万3,100人で、前年から5万6,000人(1.47%)減少し、2015年のピークからは35万7,600人(8.68%)減少。晩婚率も年々上昇しています。

人材誘致と住宅施設、そして保育補助金の提供を打ち出すことで、深圳市としては居住人口を1,900万人ほどに維持することを望んでいるようです。


Source:

奥一新闻:设市以来首次!深圳常住人口负增长!

每日经济新闻:深圳人口,负增长了!

界面新闻:设市以来深圳常住人口数量首次下降

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